振り込め詐欺が多発しているというニュースを聞いたが、その後政治の世界では新しいオレオレ詐欺が猛威を振るおうとしている。
この詐欺は、電話で個別に人をだますのではなく、テレビを使って不特定多数の人間をだますところに悪辣さがある。
たとえば、こんな調子。
「オレだよ、オレ。総理だよ。
公共放送の会長に下品なオヤジを送り込むのも、憲法解釈を決めるのも、オレの仕事。」
こいつは何様だといぶかっている人々に、
だから、オレはお前なんだよ。お前が思っていることをオレがやってるんだから、お前はその通りに認めるのが当たり前だ。
いずれ他国の戦争のために軍隊を派遣するときには、お前の子供たちも差し出せよ。
こんな出来の悪い詐欺に引っかかってはならない。
何でもオレが決めるという為政者の思い通りにさせないために、憲法がある。
ある憲法学者によれば、内閣法制局は行政府の顧問弁護士のようなものである。
「オレ様の憲法解釈が裁判所で違憲判決を受けたって関係ない。」
いい加減にしろ。