なんでこんなクソなことをするわけ?
http://sankei.jp.msn.com/life/news/140204/trd14020417310007-n1.htm
記者会見した霜出勘平市長は「明日、命はないという極限の状況で隊員が残した真実の言葉を保存・継承し、世界に戦争の悲惨さを伝えたい」と話した。
確かに戦争の中で若くして命を落とした特攻隊員には同情するし、本人たちは洗脳、教育などあったにせよ、家族や故郷(敢えて国家とは言わない)の為を思って自己犠牲の精神で飛んで行ったんだと思うよ。でもさ、なんで特攻という史上最悪の外道戦法を生み出した背景を分析、そして批判しないで、情緒的な特攻隊員のドラマに落としこむわけ?伝えるべきは戦争の悲惨さじゃなくて、特攻という戦法が生み出された経緯、そしてそれに至るまでの大日本帝国の政策のクソさだろ?
それともう一つ、確かに特攻隊員を崇高な精神を持った若者たちとしてヒーロー視するのは分かるけどさ、はっきり言って彼らは国家に逆らえなかった敗者だろ。本当に強い精神を持っていたのは、特攻を強いる国のクソさに気づき、暴力をうけようとも、迫害されようとも特攻を拒否した者だと思うけどね。特攻で死ぬよりもその後ずーっと生きてた方が国の発展には寄与したと思うよ。まあ戦争という極限状況で、冷静に国の行く末を見て、特攻が戦局になんの影響も与えないだろうという結論に達するのはよほどの彗眼がないと無理だけどな。
もうそろそろ誰がが言うべき、「特攻隊員は国家に強制されて無駄死した敗者共です」って。死してなお靖国やら知覧やらで国家にいいように使われてんじゃん。彼らの境遇に同情するだけじゃまた同じことを繰り返すだけ。本当に必要なのは、「こういう事情で特攻という戦法が生み出されるに至ったわけですが、それを二度と起こさないように具体的にこのようなシステム作りをします」っていう提案、そして実行。この国は右も左も情緒に訴えるばかりで本質がおざなりにされすぎ。