今売れ線のラノベは主人公が昔ながらの読者が自己投影できるタイプの主人公なんだが、
それはヒロインから見れば陰のあるイケメン、つまり実際には自己投影できないタイプの主人公なのだ。
更に読者にお前実はナルちゃんだよと作者が主人公に対する評価を以って
読者の意識とは完全に乖離した人格なんだぞと言い聞かせてるように見える。
にも拘らず、読者ないしこの手の作品が好きな信者というのは、こんなハイスペック主人公に
自分を重ねて自己陶酔するから、ヒロインに好かれる理由がイケメンであるという当然の理由が
こいつには全く違う物として見えてると思われる。
皮肉られてるのに皮肉に取らないから、あるいはそれに気付けないから、いつまでもウジウジか鈍感の主人公に
そうしてこの手の作品の罠に嵌った自称主人公の読者たちは、その後何巻もの蛇足を嫌々ではあっても読んでしまうわけだ。
正にしてやったりという奴で、こういう訳だからクソみたいなハーレムラノベがいつまで経っても売れ続けるのだろう。
それはあたかも自己投影しやすい主人公だからこそなのだが、ヒロインが主人公に恋する理由が性格やストーリーを通してよりも
ずっと高い決め手となっている容姿に拠る所が大きいので、読者のそれは勘違い甚だしくて正直痛々しいことこの上ない。
また、これを読んでも未だに俺は出来る人間なんだと自己解決してしまう脳内花畑が某国民的アイドルグループのファンの如く
大いに金を落とすのだから、商売する側もウハウハだろう。
なんとまあ、利害の一致したお話だこと。