【iPhoneではアップルはフラッシュメモリを10倍高く売って儲けている - 竹内研究室の日記】
フラッシュメモリでこれだけ大儲けできるのだから、メモリカードのスロットをiPhoneやiPadに作らないはずです。
もし、メモリカードが使えるようになったら、ユーザーはiPhoneやiPadを購入する時は一番メモリ容量が小さいモデルにして、メモリが必要な時は、メモリカードを自分で購入して容量を増やすようになるでしょう。
(略)
ほとんど労力をかけずにフラッシュメモリで儲けられる、というビジネスモデルがある限り、アップルはいわゆるシンクライアント、ネットワークコンピューターといった、データをできるだけクラウドに記憶して、端末のメモリを少なくする、という方向には行かないのかもしれませんね。
(略)
中盤の文章からは竹内氏がメモリーカードスロットの付いたiPhoneを望んでいるかのように読めるが,終盤ではクラウド化を求めているかのようだ。
端末容量を後から増やせず,しかも大容量版が(異常に)高いという現状は,ユーザーにとってデータをできるだけクラウドに記憶して、端末のメモリを少なくする、という方向
の動機となる。
つまり,竹内氏がお手軽
と詰るAppleのビジネスモデルは,竹内氏が望んでいるかのように言うクラウド化の推進に役立つ方向性である。
(実際にiPhoneを拡張する数多くのクラウドサービスが成功していることを,まさか竹内氏が知らぬはずはあるまい。)
逆に自分に必要な容量を簡単に増やせるSDカードスロットが付いていれば,クラウドの必要性は薄まるだろう。
氏はいったいAppleのビジネスモデルをどのように見ているのだろうか。
容量と価格が顧客に明らかなのに「Appleは大容量版を不当に高く売りつけている」などと考えはしないはずなのだが。
もし大容量が必要であっても,クラウドによる代替は既に充実し,しかも拡大を続けている。
大容量版は,クラウドという普通の解決策では対応できない特殊な需要(ニッチ)に対する商品であり,需要が特殊・少数である以上は,それに見合った価格が設定される。