2011-10-21

空想小説精子への生まれ変わり

2050年10月21日、自分は死んだ。

で、気が付くと、神様がいた。

神様がおっしゃった。

「実はなあ、生物は皆、生まれ変わりができるんじゃ。

 お前、何かに生まれ変わりたいか?」

「勿論です!!」

ということで、2050年10月22日、神様約束どおり、生まれ変わることになった。

・・・え?

何に生まれ変わったの、自分

まだ精子じゃん。頑張って卵まで行かなくちゃ。 

・・・あかん、卵に辿りつくまでに、息絶えた。

こうして2050年10月25日、何かの精子としての自分の一生は終った。

又気が付くと、神様がいた。

神様、生まれ変わらせる、といったのに、ウソツキ!」

ウソツキじゃない、ワシはちゃんと生まれ変わらせたじゃないか。」

精子に生まれ変わってもしょうがない、受精できる確率なんて、天文学的確率ですよ」

「何を言うか、精子だって立派な生物じゃないか。」

「因みに、念の為に確認しますが、自分人間精子だったんですよね」

人間精子に生まれ変われる確率なんか、1億分の1以下じゃ。今回は、お前、イワシの精子だった」

・・・

自分は冷静になって計算してみた。

仮に百億歩譲って、「人間精子に生まれ変われる。」と仮定してみても、

自分卵子に辿りつく確率」は、5億分の1。

いや、大半の男性は、女性セックスできなくてもオナニーで「放出」しているし、

セックスする場合でも避妊したり膣外射精が大半。

ということは、避妊でもオナニーでもなく子作りセックス、という確率を掛け算しなきゃいけないし、

女性側が排卵日じゃなきゃいけない。

むしろ計算方法を逆にすればいい。

1人の男性人生のうちに発射する精子数は、5億×50年×365日×0.3(3日に1回発射)

=2.7兆匹

この中で、受精卵になって、無事出生するのは、日本だと少子化で1.4人、まあ全世界平均だと2.7人程度、

・・・1兆分の1じゃん!

ということは、仮に「絶対人間精子として生まれ変われる」と仮定しても、

無事出生できるには、精子寿命3日×1兆回=3兆日かかる。

これって82億年先・・・

現実は、アリの精子に生まれ変わる可能性や、ハト精子に生まれ変わる可能性もあるから

多分、1兆年、いや、1京年先の話になる。

・・・宇宙存在してないじゃん!!

~~~~

ということで、よく輪廻転生を説く宗教がありますし、それに期待する人もいるようですが、

現実問題、精子へ生まれ変わって、受精卵になるまでの「天文学的確率」を勘案すると、

生まれ変わり、って、100%不可能じゃないの?

  • 精子にたましい(的なもの)がある、という前提が無理があると思う。 同じ細胞なら卵子にもなきゃおかしいし、あったらあったで受精後どっちのたましいが「生まれ変わり」を果たし...

    • 妊娠とは「精子が赤ん坊に変わること」だと言う感覚を持つ人は多いと思う。 勿論知識としては卵子の存在も受精のメカニズムも知っているけれど、普段の意識からはそこが抜け落ちて...

  • 面白かったです。 あなたの言うとおりですね。 次回はタマゴまでたどり着けるといいですね。

  • 増田が死んだあとの身体が腐って土に還り風で飛ばされ畑に降ってそこで育つ野菜の中に栄養として取り込まれ収穫されたその野菜を食べた妊婦からへその緒を通して胎児に吸収され胎...

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