2011-09-11

ニコ動の「自重できないシリーズ」の何が素晴らしいか

自然カテゴリランキングを席巻した「自重できないシリーズ」だが、この動画の完成度が素晴らしいので紹介する。

ダイレンジャーOP自重できてないダイレンジャーの皆さん

http://www.nicovideo.jp/watch/sm14958077

カクレンジャーOP自重できてないニンジャブラックケイン・コスギ

http://www.nicovideo.jp/watch/sm13774303

ギンガマンOP自重できてないギンガブルー照英

http://www.nicovideo.jp/watch/sm15120346

今回の動画流行きっかけは、私は「世界陸上室伏優勝→照英ケインも出場するスポーツマンNo.1室伏獲得動画ランキング一位」の延長線上にあると考えており、工作ではないだろうと判断している(まあ、私は工作だったとしても気にしないが)

このMADの特徴

これらのMADクラシック音楽として見ると理解が早いと思う。

まず主題を呈示し、その主題をもとに変奏を重ねていく。素材はほぼすべてが歌の中にある。その素材をもとにしてMADを構成していくのだ。

そして肝心の変奏内容だが、しつこすぎず、変奏を繰り返すにしても微細な変化を大事にし(ホルスト水星で、同じ主題を異なる楽器10回以上繰り返すように)見るものに飽きさせない。

また、歌の流れを損なわないように、素材を途中で挿入するにしても変拍子にはしていないことも挙げられよう。つまり違和感を感じさせず、飲み込みやすいのだ。

また、同じ音素材を繰り返すことで、笑いどころが耳でも、そして目でもわかりやすくなっていることは特筆すべきところだ。

お笑いではこういうのを「天丼」というが、「ここで笑って!」を視聴覚から自然に取り入れていることに成功しており、これが再生数の向上につながったのではないかと見ている。

それ以前から照英ネタキャラとしての地位を(本人の意志はともかく)確立しており、流行下地が整っていたことは間違いない。そこで室伏優勝が起爆剤となり、今回の流行となったのだろう。


ふつうMADはまったく異なるジャンルの掛け算か、同じ声優を介した程度の共通項を持った同士の掛け算で行われる。MADの意外性を外部に求めるのではなく、今回のようにまったく同一作品上の素材のみで秀逸なMADを作れるのは並大抵のセンスではなく、そういう点では「黒まどか」に通ずるものがあり、今後のMAD流行注視していきたい。

  • あと、事前知識をほとんど必要としなくても楽しめる、というのはかなりの強みだね。 ただ、だいたいの音MADは元ある素材を使って発展させてくタイプがほとんどだから、MADの分類は間...

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