2023-10-20

昔のセフレ約束していた日のはずだが

連絡が来ない。

忘れてしまったのか、用事ができたのか、奥様にバレたのか。

なんとなく、今日は久しぶりの男とセックスするつもりで、朝もシャワーを浴びたし、下着を選んだのに。

リモートワークの日なのに、珍しくブラジャーをつけるわたしに、訝しげな視線を向ける夫に、見て見ぬ振りをしたのに。

 

でも、連絡がないんじゃしょうがない。

においが強いから、食べないでおこうと思っていた3日目のカレーの残りに、手をつけようとおもう。

 

思えば腐れ縁になるのか。

最初わたしが恋したのだけど、思いを告げたら、距離を置かれた。

わたしはフラれたと思っていたのだけど。

半年後になって、「びっくりしただけ。そんなふうに見てなかったから。よく考えたよ。もう一度、あの日の続きをさせてください」と言い出した。

 

わたしはその頃には別の男性と付き合っていた。

の子への恋心はすっかり忘れていた。

「ごめんなさい。今は弟のように思ってるよ」

と言った。

の子は、「弟扱いでいいかそばにおいてよ」と言っていた。

 

今思えば、あの頃のあの子就活の時期で、ひと足先に社会人になったわたしに甘えていたのかもしれない。

 

その後もポツポツ連絡がきていた。

の子とは二回だけセックスした。

 

一度目は、当時の彼氏と別れた時。

別れたことを聞きつけたあの子から「会いたい」と言われた時、断る理由が見つからなかった。

「今も弟と思ってる?」と聞かれたから、「うん」と言った。

「弟とはセックスできない?」と言われたから、「それは、試してみないとわからない」と言った。

 

二度目は、結婚前の夫に浮気された時。

自暴自棄になっていたわたしは、「仕返し」をすることで溜飲を下げようと思った。

その時、咄嗟に思い出したのがあの子だった。

連絡したら、すぐに来てくれた。

会うのは数年ぶりくらいだったけど、まるで毎週くらいは会っている友人のように。

の子は、何も言わずに応じてくれた。

 

の子恋人関係になることはなかった。

お互いに別々の相手結婚した今も、連絡はたまに。

の子は、わたしセックスがしたいと言う。

奥様としなさい、と言って断っていた。

たまに面倒になることもあるけれど、

わたしにとって、共通の知人が全くないあの子は、誰にも言えない悩み事やもやもやを聞いてもらうのにぴったりだった。

わたしもあの子を利用していた。

 

今年に入って、夫とセックスレスになった。

誘っても断られる。

触れれば無言で振り払われる。

「疲れている」「眠い」「気分じゃない」

 

一昨日、あの子からメッセージが来た。いつも通り、もう数年は会ってないのに、まるで毎週会っているかのような、軽いノリのメッセージ

いつもみたいに「会いたいなー」と言っていた。

わたしは、浮気不倫したことがない。

こわいから。

でも、今回は、なんとなく、いいかなと思った。

明後日なら、リモートワークだから、会えるよ」って言った。

の子は、「会いに行く」と言っていた。

 

そして今日。結局連絡はない。

わたしから積極的に、連絡するつもりはない。

やっぱり、不倫は怖いから。

朝は、なんとなくの期待をしていたと思う。

楽しみ、ワクワク、好奇心、そのような。会ったら何をしてあげよう、どうしてもらおう、いろんなことを考えながら、シャワーを浴び、身体を手入れした気がする。

でも今は、ああ、これで不倫をしなくて済む、と思っている。

なんだかホッとするところもある。

自分の心なのに、つかみどころがないわ。

 

まりわたしは、あの子を無碍に扱う勇気もなければ、応じる器量もない、卑怯人間なのだと思う。

何もかもに言い訳必要で、そこに整合性正当性必要なくて、自分が納得できれば良い。

 

カレーを食べよう。

カレーのにおいを纏ってしまえば、もし午後に「寝坊したわ」などと連絡が来ても、断る理由になる。

夫が帰ってきたら、めげずにセックスを誘ってみよう。

それでもまた断られたら、離婚を考えていること、きちんと話そうと思う。

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