人種・性別・性的指向等による差別描写や虐殺・児童虐待等の惨い描写の是非が語られています。しかし問題は描写自体の是非ではなく、それらを「どう描いているか」ではないでしょうか?
作中でそれらを悪いもの・なくすべきものとして描いているなら、少なくとも「差別的だ」とは批判されないと思います。また、そのように社会に何かを伝える作品は必要だと考える人が多いと思います。しかし「差別は当たり前、なくす必要はない」と肯定的に描いたりネタにして嘲笑する作品は「差別的だ」と叩かれます。
たとえば、「現代の善良ホワイト企業」として描かれている会社が、強制参加の飲み会・社員旅行が当たり前にあったり仕事中の社内飲酒や長時間の時間外労働(サビ残)がまかり通るコンプラガバガバ描写があったら「え?」となりますよね?パワハラや労基法違反が肯定的に描かれているわけですから。 しかし、これが「現代のブラック企業」設定で描かれていたり、時代設定が昭和の古い話・現実からかけ離れた異世界の話として描かれているなら飲み込める人は多いと思います。