という通貨発行益の考え方はよく馬鹿にされるものであるが、実際にはこの考え方を馬鹿にしている人の方がよく分かっていなかったりことも多い。みんなが馬鹿にしているから自分も馬鹿にしてみると頭が良くなった気がする、という理由でよく分からず言っているケースである。
まず通貨発行益とは一般にどう定義されているかというと、「中央銀行が、金利が付かない銀行券や当座預金を発行して国債を買うことにより、ほぼ無コストで得られる金利収入」である。
現在、この通貨発行益は決算期ごとに計算されている。しかし、(長期間のゼロ金利政策を約束するなどしている状況など)その国債を満期まで売らないものと考えられる場合には、国債の将来の金利収入は確定しているので、満期までの金利収入の割引現在価値を購入時点での通貨発行益として認識することもできるだろう。そして満期後も再投資が行われ、中央銀行のバランスシートが将来に渡って今の規模を下回らないと考えられる場合、金利収入が永久に続くことになり、その金利収入の割引現在価値は買い入れた国債の金額に等しくなる。つまり、国債を買うために刷った銀行券等の額が丸々と通貨発行益とみなせることになる。
このように、刷った銀行券等の額が丸々と通貨発行益とみなせるというのは特定の条件下あるいは仮定の下ではおかしくないものであるが、「日銀が1万円札を発行すると原価20円を引いた9980円の儲けが出る」式の考えを笑う者の中にはそういったことを理解していない者も多い。特に、この二十年三十年の金融緩和が続けられてきた状況ではこれを荒唐無稽と笑う方が滑稽であろう。
金利収入が永久に続くことになり、その金利の割引現在価値は買い入れた国債の金額に等しくなる。 金利収入は無限大だから割引現在価値も無限大なんじゃないの? 1万円の通貨を発...
アキレスが亀に追いつかない世界から来ました
等比級数の和って習わなかった?1 + 1/2 + 1/4 + 1/16 + 1/32 +...と前の数字の半分という正の数を永遠に足していっても、2より大きくはならないんだよ。
インフレになると当てはまらないのでは。
それ収束する場合の話でしょ?収束するの?