2社に共通して致命的なのは、ゲーム業界ににマンガ業界の「編集」のポジションを無理にねじ込もうとして失敗しているところだと思う。
まずゲームではプラットフォームを自社で持てない(SteamやPlayStationとか他社のストアでのリリースになる)ので、自由なプロモーションをすることができない。
マンガアプリならユーザーデータとかいくらでも取れるし、プロモーションや見せ方の改善とかもできるけどそういう操作ができない。
それからゲーム開発には1本作るのに2~5年は普通にかかる。いいものができるまで忍耐が必要で、連載という概念がないのでユーザーの反応を都度見ることができない。ONIはあと2年かけて物量出せば化けた。
マンガにおける編集は、作家に対するマネジメントを短期間に複数並行でこなして1作ヒットが出れば成功、というモデルなんだろうけど、ゲーム開発は時間がかかるのでそういうサイクルが回せない。
そしてゲーム開発のディレクションには高度な技術・ゲームデザインの専門知識が必要なんだけど、そういう人材がおそらく不足してる。できたゲームの良し悪しが判断できないし、ユーザーの反応が悪かったとしてもそこから何を改善すればいいのか分からない。
マンガならアウトプットが絵とストーリーなのでまだ経験則系の知識で回せるのかもしれないけど。両社とも元ゲーム会社の人材を雇ってる様子なので、この辺は今後よくなると期待してる。