夜の大型ショッピングセンター内のスーパーに買い物に行く。
休日は賑わっている商業施設だが流石に閉店まで1時間を切る時刻になると人は少ない。
とはいえ人がいないわけではないのは当たり前なので、
いつも通りに大きな通路を道幅いっぱいに広がりながら歩いてくる家族連れを避けるのはKKOである私の役目だ。
大昔には、せめて人ひとりが通れる「スペース」を残す配慮が出来ないものなのだろうか?
と疑問を持ったりもしたが最近では当たり前のこととして受け入れている。
とはいえ人がいないわけではないのは当たり前なので、
私が買いたい商品がある棚の前でスマホを弄ることに夢中でそこから動く気配がない30代くらいの女性がいるのは当然だ。
そういうときKKOである私は、その女性の傍によって手を伸ばし商品を取るということはできない。
そんなことをすれば、まるでこちらが酷いマナー違反だとか無遠慮な行為をしたかのような態度をその女性に取られるからだ。
別にそういう態度を気にしなければいいだけの話だろうし、必ずそういう態度を取られるわけでもない。
しかし、もしも他人にそういう態度を取られると私は多少なりとも心が傷つくことになる。
だから、私はその商品を手にとることは一度諦めて、他の必要な商品を買い物かごに入れてから戻ってくることにした。
そうやって一度その場を離れてから戻ってきても、まだその場にその女性がいる場合も多いが幸いにも立ち去ってくれていた。
そして、私が買いたい商品を手に取ろうとしていると、先程の女性が急いだ様子で戻ってくきて、私の「スペース」にズカズカ入り込むと棚に並んでいる商品の物色をし始めた。
どうやらスマホに夢中になる余り、肝心の買い物を忘れていたようだ。
当然、その女性にとっては私がその場所にいることは、あり得ないことであり、さっさと立ち去ることを望んでいるようだ。
もちろんKKOである私は素早くその女性のために「スペース」を譲った。
少々人混みを嫌う傾向にある。
だから、出来るだけ人から離れていたいのだが、どういうわけか世の中には人がいるところに来たがる人というものがいる。
客が1人もいないセルフレジで決済をしていると、どういうわけかわざわざ私の真隣に中高年の男性がやってきた。
ガラ空きのスーパーなのでセルフはもちろん有人レジも待たなくていいのに、わざわざ私の隣のレジにやってきた。
まあ、買うものは一点だけのようなので素早く買い物をして立ち去るだろう、と思っていたがうまくセルフレジを使えないようだ。
どうしてセルフレジが使えないのに有人レジに行かずに私の真隣にやってくるのだろうか?
そのあと店員を呼びつけて、ああだこうだと大声でやりとりを始めた。
たった一点の商品を買うだけなのに。
私は今流行りのHSPというわけでもないが騒がしいのはあまり好きではない。
昼間の人が多いスーパーなら致し方ないが、どうして閑散として静かな店内の一番うるさいところが私の「スペース」にやってくるのだろうか?
実に不思議だ。
今流行りを二度繰り返すのが不自然だなと思う