高校の頃、授業中に「体罰を受けた事がある人」と聞かれた。周りの様子を伺っていたら、手を挙げたのは野球部の子一人だった。自分は割とボコボコ殴られて育ったが、目立つのが嫌でなんとなく手を挙げ辛く、黙っていた。
周りも自分と同様の考えで黙っていたのかもしれないが、教員から「ゲンコツ?ビンタ?」と聞かれ、その子が前者と答えたら「え〜……」という雰囲気だった。
お坊っちゃん進学校だった事も大きな要素ではあろうが、それ抜きにしてもやっぱり最近は体罰と無縁の生き方が多いのかなと思った。
自分の親は贔屓目や恨みを抑えた上で考えて割と真っ当な部類だろうし、経済的にも恵まれていた。が、子を殴る事は辞さなかった。親だって人間なのでバカガキに苛立ちもするだろうし、私も結構な事をしてはいた。暴力についても程度問題で、一切許されず言語道断だ、とは思わない。
ただ、理不尽さへの恨みは大きい。
飯を食うのが遅いだとかでおもちゃの剣が折れるくらいに背中を叩かれた。前科があり信頼がなかったとは言え、姉が開けた壁の穴について冤罪で殴られもした。
進研ゼミか塾のどちらかを選べ、どっちも嫌は許さんと迫られて後者を選び、結局嫌でサボったら「自分で選んでおいて何事だ」というダブルバインド的状況で殴られた記憶もある。パターナリズムが全面的に悪いとは思わないが、それを殴ってまで強いるのは少々グロテスクではなかろうか。
ワイは俺がやらかしたときだけ物理的にシバいてくるばあちゃんのことは信頼してたし死んだ今でも大好きだけど、 殴ったり蹴ったりはしないものの意味不明な事でしょっちゅうブチ切...