電撃文庫創刊に際して
文庫は、我が国にとどまらず、世界の書籍の流れのなかで“小さな巨人”としての地位を築いてきた。古今東西の名著を、廉価で手に入りやすい形で提供してきたからこそ、人は文庫を自分の師として、また青春の想い出として、語りついできたのである。
その源を、文化的にはドイツのレクラム文庫に求めるにせよ、規模の上でイギリスのペンギンブックスに求めるにせよ、いま文庫は知識人の層の多様化に従って、ますますその意義を大きくしていると言ってよい。
文庫出版の意味するものは、激動の現代のみならず将来にわたって、大きくなることはあっても、小さくなることはないだろう。
「電撃文庫」は、そのように多様化した対象に応え、歴史に耐えうる作品を収録するのはもちろん、新しい世紀を迎えるにあたって、既成の枠をこえる新鮮で強烈なアイ・オープナーたりたい。
その特異さ故に、この存在は、かつて文庫がはじめて出版世界に登場したときと、同じ戸惑いを読書人に与えるかもしれない。しかし、〈Changing Times, Changing Publishing〉 時代は変わって、出版も変わる。時を重ねるなかで、精神の糧として、心の一隅を占めるものとして、次なる文化の担い手の若者たちに確かな評価を得られると信じて、ここに「電撃文庫」を出版する。
見損なったぞ角川 お前、船降りろ エンドレスエイトの時にこの会社ヤベーなとは思ったんだが まさかこんなことになるとはな
電撃文庫で「歴史に耐えうる作品」て何だろうな。ラノベ史に残る物ならいろいろあるが、文芸作品全般に枠を広げるとちょっと思いつかない
なぜか今でも覚えているアイ・オープナー