私の場合、小説や漫画のキャラクターは、物語を面白くするための一要素に過ぎない。
だから、自分にとって好ましいキャラクターを見出だしたとしても、物語的に無駄であれば、
キャッキャウフフなシーンを見ても嬉しくない、というか、スキップしてしまう。
ましてや、そのキャラクターがシナリオ的に幸せな人生を送れるかどうかなんて全く興味がない。
物語が面白くなるのであれば、むしろ、悲しく残酷な運命にあったとしてもかまわない。(まあ残酷な作品は好きではないけど)
キャラクターというのは、面白い物語という主人に従属する存在にしか見えない。
あと、そういう考えを持つゆえに、物語から遊離したキャラクターにどう愛情を注げばいいかわからない。
例えば、一時期流行った「俺の嫁」っていう概念に共感できないのだ。
だって、作品内では、物語的に有益な機能を果たしたキャラクターを、物語から離れた場所で自分が気に入るように操作できる自信がない。
「俺の嫁」として、自分の気に入るように相手をシナリオ付ける脚本力が私には無い。
むしろ、キャラクターは自分が操作するより、作者なり二次創作者なりに動かしてもらった方が楽。
そう、自分が相手を望ましく動かすという努力をしなくていいのが、物語を読むメリットなのだ。