私が一方的に好きで好きで、完全な片思いだったけど、相手が誠実で残酷な良い人だったから何度か2人で出かけた。
それが先日、ひょんなことから私の街で彼と再会した。用事のついでで15分くらい。
マスク越しで目元しか見えない端正な顔は、必要以上にあの頃の雰囲気を思い出させた。
なんでもない話をした後、別れ際、あー好きだったなと思った。
一方で、忘れかけていた彼のもつストイックさや頑なさも一瞬で蘇った。
だらしない私が共に人生を歩む相手ではなかったんだとよくわかった。
私がうっかり脱いだままにしてしまった靴下を笑いながら冗談混じりに片付けてくれた。
ふと改めて純粋に夫のこと好きだな、私は今の私の生活がとても大切だなと思った。
この寛容さや大らかさが私には必要だった。
まだ少し、行き場のないふわふわしたうまく形容できない気持ちがある。
なんとも言えないこの特別な感情は自分だけのものなので検索しても出てこない。
懐かしい切なさの余韻というか。
もういい大人だから、こういう余韻は日々で自然に消滅することを知っている。
そしてこういう時は歌を聴くのがいいってこと、久しぶりに思い出したんだけど、なんかちょうどいい歌ないかな。
もうそんなことも忘れちゃったな。
またパッと見で「ハイ中止~~~~!!!! いい女ぶって不倫関係をワンランク上の恋愛みたいなアピールする女が出没したから今日のQ&Aは中止~~~~~~!!!」案件かと思った...
きれいな物語にまとめようって魂胆が鼻につくけどな