それは、集団免疫を理解しそのフリーライダーになろうとする勢力と、集団免疫を理解せずみんなで病気になろうとする勢力である。
両者の共通点はワクチンのリスクを過剰に評価しているということにある。だからワクチンを打ちたがらない。
だが、前者は目立たない。何故なら前者の狙いは自分の身の回りの人々がワクチンを打って集団免疫を獲得したなかで、ワクチンのリスクを恐れて打たない自分も集団免疫のご利益、つまりみんなが病気にならないから自分にも移らないという状況を得ることなので、周りの人々にワクチンを打たない選択を勧めないからだ。リスクを取るのは周りの人間だけでいいという利己的な考えをしている。
後者は目立つ。何故なら後者はワクチンは危険だと考え、他の人々にも危険なワクチンを打たない様に積極的に運動するからだ。ワクチンを打つリスクを過剰に評価し、打たないリスクを過小評価している。ただ、自分が危険だと思うから他人にも止めようと勧めるあたりは利他的である。
ここで気をつけて欲しいのは、利他的という社会的に好ましいとされている性質が、こと反ワクチンに関しては完全に社会に対してマイナスに働いているということである。この場合、利己的な目的で自分だけはワクチンを打たないという判断が社会にとってもベターな判断となるのだ。もちろん打てる全員が打つのがベストではある。
というわけで、これを読んだ反ワクチンの人々よ。