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まず、私は『薬屋のひとりごと』が好きである。面白いし、キャラクターたちのことも好きだ。しかし、ネットのコメント欄を見ると結構な頻度でキツいコメントがある。それは「薬屋は他のありきたりな少女漫画と違っていい」的な、他と比べて特別、というような内容だ。いわく、他と違って内容が専門的でいい、ベタな溺愛ものみたいなのにうんざりしてたからこれはいい!みたいな感じらしい。
しかし、正直いって「鉛入り白粉＝毒」みたいなネタは割とベタだし、恋愛要素だって「私は興味ないのに、隠れ美人でイケメンにも執着されてます」というベタなものだ。むしろすなおにドキドキ♡じゃなく、私は興味ないのにヤレヤレ要素が入っているぶん、厨ニ要素アレルギーにはキツいといえる。
でもちゃんと面白いし、そもそもベタや厨ニの何が悪いというのだ。ベタや厨ニをバカにするくせに、何故かどう見てもそういう要素が入っている薬屋は違う!といったうえでほかを見下す、謎のファン層が本作にはいるのだ。何故なのだろうか?
ちなみに、私は本作のいいところはベタを描きつつそんな主人公を俯瞰する存在が随所にいて、主人公が彼らに敬意を払っている点だと思う。そして個人的に好きなのは猫猫の親父さん。親子描写だけ集めたエピソードがほしいくらい好き。
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