(エヴァのネタバレを含むし曖昧な記憶を頼りにしているクソ文章です)
「僕はここにいてもいいの」はTV版、旧劇場版で大きなウエイトを占めていた問いだ。
しかし新劇場版であまり出てこない。というか、出てきた記憶がない。
Qのヴンダーにおいてシンジは「エヴァにだけは乗らんといてください」だし「何もしないで」、だが保護されるという「ただここにいろ」という扱いを受ける。ネルフに行ってからは連れてきたけどとりあえず待機で放置という扱いを経て、カオルに連弾を誘われる。「ここにいて、これをしよう」という提案に対し何か知らんけど超絶スピードでピアノを上達させる。承認を受け花開いてるともいえる。
それで結局なんやかんやでカオル殺してしまう。そこにあるのは行為に対する後悔であり、「何もしなければよかった」だ。その延長には「存在しなければよかった」があるけど、直接的ではない。
んでシン・、第3村でトウジ、ケンスケに「いつまでもここにいていい」と受け入れられる。これまでにないほど優しさを供給され、何もしたくなかったシンジが優しさを返済し始める。「ここにいていい」の究極形である好意を与える綾波(黒)の死を経て、いてもよい場所である第3村から、いても何もしてはならないヴンダーに自らの意志で向かう。
「ここにいてもいいの」という承認欲求から、求められていない場所での自己実現に向かう、ということかと思う。
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メタ的に、観客に突きつけられていた問いとしての「ここにいてもいいの」は、結局この約20年をなんだかんだ生き続けてきた現実が回答になっていると思う。生き続けてきたこの現実を肯定しよう、スゲーな生き延びたぞお前、という話をされたように感じた。