会社でteamsが導入された。
皆が手探りの中、グループを作ったり、会議で画面共有したり、いい機能に気が付いた人が使って、それを見た人が使って……人から人へ、伝わっていくかのように徐々にやり方というものが伝播していく様は、ほほえましくあった。
その中でも、初期の初期から使われていた機能が「メンション」 相手に通知を飛ばす機能で、ツイッター的に@tanakaと、アットマークをつければできる。
当初は平和に利用されていた。
違和感に気づいたのは、一か月くらい後だっただろうか。
「〇〇 さん」
というチャットが見られるようになったのは。
teamsのメンションはツイッターとは異なり、ツイッター的に@tanakaと打っても、チャット上の表示は「田中太郎」とユーザー名が日本で表示される。
だが、メンションは機能だろう。呼びかけではない、自分の打った文章の一部ではない。
そうやってさん付けすることによって、文章の一部になり、呼びかけにしていくのか。
そうするといちいち名前をフルネームで呼びかける違和感が出てくるだろ。あと普通に気持ちが悪い。
第一面倒くさくないのか。社内でくらいメールの面倒を省くためのteamsじゃなかったのか。
物好きが何かやってるな、とその時は思っていた。
しかし、最初に見られてからそれほど時間がたたないうちに、便利機能が人から人へ伝播していったのと同じように、その文化は広がっていった。
少し広まれば、さん付けしなければ失礼な奴のように見えてくるからだろう。後期にさん付けするようになった人間を私は責めることができない。
いまだメンションにさん付けをしない人間が一部おり、私はその人々をレジスタンスと勝手に仲間意識を持っている。
共に戦おう。あなたがどういった意図で文化に染まっていないのかわからないけれど。
今、少しだけ願うこと。