今帰宅した。
政府や東京都があんなに心配した10代20代なんか全然歩いていない。
ガラガラの中歩いているのはみんな中高年以上だ。
マスクをして歩いているのはスーツ姿の暗い顔をしたおじさんばかりであとは警備員風の風貌の人や私のような接客業の人。
マスクもせずにフラフラ歩いているのは、年齢不詳の男女ばかり。
恐らく私達を含めた今日外出したこの中に物凄く高収入だったり社会的地位の高い人はいない。
悪い言い方をすればみな安物の服を着て暗い顔をして足早に歩いている。
これはすべて日本が今まで「自己責任」で切り捨ててきた人たちの群れなのだ。
この人たちに「みんなのために自粛を」なんて言って響くと思うか?
散々蔑まれて、見下されて、相手にされなくて、ずっとずっと生きてきた人が外出自粛の街を歩いている。
今までこのターミナル駅はいつも人でいっぱいで一人一人の顔が見えなかった。
だか今ははっきりと一人一人の顔を見る事が出来る。
声なき群れは今日も生きるため日銭を稼ぎに、あるいはマスクなんかせずに自由気ままにこの街を歩く。
この国がずっと見捨ててきたツケはいよいよ回ってきた。
明日は誰のためにくるのでしょうか。