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(統合失調症の)思考障害のいま一つの様相は、一つの概念の意味の拡散、多義化による混乱、逆にいえば患者は、ある言葉なら言葉の意味を正確、単一につかみえない、という形で現れる。
引用は、統失の人は一つの単語に多くの意味を与えるって意味だと思うけど、
そう聞いて(見て)何を想像した?
しかし、みんながみんな、完璧に同じ「りんご」を想像できているわけではないはず。
色、産地、品名、形、味、椎名。
ここで、人の数だけ誤差が生まれる。
つまり、「りんご」って単語に多くの意味(誤差)を含んでいる。
健康な人は、「りんご」なら「りんご」でぼんやりと誤差を切り捨てていると思う。
その意味の誤差を考慮するなら、健康な人の会話は厳密な意味を伝達し損ねている。
会話とはディスコミュニケーション的でもある。
教育で辞書を共有することによって誤差を、意味の多義性の一本化を試みている。
統失の人は、この意味の誤差をちゃんと取り入れて考慮しているのかもしれない。