ひ老会は、ひきこもりの高年齢化に直面する当事者、経験者、家族らが定期的に集い、語り合う場だ。
40~64歳の中高年ひきこもりが全国に約61万人いる。そんな初の全国推計を内閣府が3月に公表した。人口が多い「団塊ジュニア」を含む就職氷河期世代が中年期を迎えていることが、中高年ひきこもりの数を押し上げているという指摘もある。
一方、安倍首相は4月の経済財政諮問会議で、無職や不安定雇用の就職氷河期世代にたいし、3年間の集中的な支援プログラムを実施する方針を打ち出した。この世代を「人生再設計第一世代」と位置づけようという提言もなされた。
こうした国の動きについて、さとうさんは「若者が誰も働かない人手不足企業で、体のいい低賃金労働力として使われるだけではないか」と疑念を抱いている。自身の体験が背景にある。
「仮に中高年のひきこもりが働き始めたとして、そこに『希望』はあるのか。結婚もできず、給料もあがらず、新卒で入った若者が上司になっていく。それに耐えられるのか」
「『地獄への道は善意で舗装されている』。どうしてもそう思ってしまいますね」
新卒で入った若者が上司はそれ能力で階級を決めて効率的に動かす前提ならあらゆる組織でそうあるべき それを問題視したり年功序列にできてない個人をあげつらうことのほうがおかし...