https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1053237225 を読んでいて、
本題関係ないけど、忘れてしまったことを忘れてしまう、そんな経験が最近になってとみに増えたことに気づいて愕然としてしまう。
十二国記ばりに山野を巡って環境保全調査を行う、官僚時代祖父はそんな仕事をしていた。四半世紀を超えて昔のことだけど。
その祖父の一回忌の法事にて、展翅された標本を前に一眼ルーペの話で親せきが盛り上がって、
そういやあのルーペ、おじいちゃんに貰ったの、まだ自宅にあるわ、懐かしいー、その場面ではそう信じて親せきに語った後、
寒々とした自宅に帰って少し探して、ミニマリストに被れて数年前に全部捨てていたことを思い出した。
一眼ルーペをおじいちゃんにもらったことも、それを捨てたことすらも忘れていたのだった。
たった45人、4クラスしかいない学校に彼がいたかどうかすら自分は覚えていなかった。
これを書いててそういえば、と今や担任の先生の名前すら碌に思い出せない。
登校中に駅から見えたモノレールの残骸より、自分は忘れていたことを忘れていた。
忘れてしまった人はどうやって探せばいいのだろう。
誰が親との思い出を振り返り教えてくれるのか。
どうして自分がそこにいったのか、そこはどこなのかすらも覚えてなくて、
でも誰も教えてくれないのだ。ただ思慕ばかりが募る。だから見ない。