息子はさ、高機能自閉症なんだよ。
高機能っていうと健常児よりも凄いみたいだけどそうじゃない。
自閉症は知的障害を伴うことが多いんだけど、知的障害はないタイプ。というか言葉の遅れとかはあったんだけど追いついたタイプ。
息子は普通の子供みたいに、勝手にパパとかママとか発語が出ることはなかった。あんまり笑わなんかったし。
だから療育ってやつを頑張って、まず真似をするとご褒美がもらえることを覚えさせて、一個一個言葉を教えて今に至る。今の彼を短時間見て自閉症だとわかる人は専門医でもいないだろう。
そんな彼も小学生になり、彼の登校と一緒にゴミ捨て場まで行くのが私の楽しみになっている。
そこからもう少し行ったところでお友達と待ち合わせて行っているのは知ってたけれど、最近そのゴミ捨て場の近くのお友達とも一緒に行っているみたい。
今日は息子が少し遅くなってしまったので、待っていた友達と走って行った。その先に待っている友達がいるから。
少しずつ少しずつ彼の世界が広がっていく。家族だけが彼の居場所だったのに、私の知らない友達がいて、学校帰りに遊んでから帰ってきたりもあるみたいだ。
自ら言葉を発することもできず、一緒に頑張ってきた息子が少しずつ自立していく。
細かい問題はいろいろあるけれど、彼の生きづらさを物や仕組みで解決できるようにこれからも妻や彼自身と一緒に考えていく。
子育ての喜びはとてもとても大きい。
良かったね、すばらしい。 何気ない日々でも小さな幸せを感じることが大事だね。