「安田首相のバカ、アホ、死んじまえ!」と書いた紙をドローンに載せて首相官邸に墜落させた少年が逮捕された。みな「それくらいのことで」と思っていたが、警察は逮捕に踏み切った。安田首相が警察に圧力をかけたのではないかという噂がながれた。安田が首相になってから10年が経つ。安田首相に逆らっていた官僚はみな左遷され、言うことをハイハイと聞く官僚が残るようになっていた。
「安田首相は許せない。でも、ドローン少年くんのやったことはね……」新聞記者の歯切れは悪い。どうやらドローンに載せられた紙には見るに堪えない落書きが描かれていたようだ。紙に描かれていたのは、宇宙人のような姿をした生き物だ。どうやら安田首相のことを描いている。安田首相をバカにしていることだけは分かったが、誰一人としてその意味を理解できなかった。報道されたのは、日本語で書かれた「安田首相のバカ、アホ、死んじまえ!」という一文だけである。それだけ聞けば、少年は何か考えがあってやったのだろうと思う。少年は14歳。政治にきちんと意見を言える年齢だ。「落書きの画像が出回ったらお通夜のような状態になる」と新聞記者は言う。
「ともかく、安田首相の横暴を批判するキャンペーンに使いたいと思います」と新聞記者は続けた。安田首相は代々政治家の家柄に生まれ、権力で何でもできると思っていたフシがあったが、ついに正体をあらわした。マスコミはそういう論調で安田首相を攻めるという。おそらくキャンペーンは成功し、内閣支持率は下がるだろう。釈放されたドローン少年くんが何か変なことを言うかも知れない。それだけが不安だが。
6時間前、某ラジオパーソナリティの荻田さんがツイートしたそうです。6年前に片田議員とラジオで対談した時のエピソードです。 なぜ今頃になって荻田さんがそんな話を持ち出すのか...