中学生のころ友達の家に遊びに行き、生理中だったのでトイレを借りた折に使用済みのナプキンを捨てようと汚物入れを探したが、見つからなかったことがある。
汚物入れというのは、使用済みのナプキンを捨てておくための小さいゴミ箱のことで、公共の女子トイレや、女性のいる家庭のトイレにある。
便座に座った状態で見える足元などに置かれていることが多いが、足元にはなかった。
ならば背面かと振り返って便器の横を覗いてみたがこちらにもなかった。
では棚の上かとトイレットペーパーなどが積んであるほうを少し探ってみたけれどこちらにもない。
他人の家を漁るようで申し訳なかったが、数分探してみてもそれらしいものはなかった。
困ってしまった。入ったトイレに汚物入れがなかった場合、先に気づいていればナプキンを取り替えるのをやめて、汚物入れのあるトイレに行くまで少し我慢すればよいのだが、もう使用済みと新品を取り替えて、新品の個包装に使用済みを包んでしまったあとだ。この使用済みのナプキンはどうすればよいのか。
それにしても汚物入れがないのが不思議だった。友達は同い年だったがもしかしたらまだ初潮が来ておらず、かつ母君も閉経したあとで、不要になった汚物入れを置いていなかったのかもしれない。
あるいはトイレに汚物入れを置かない方針で、別のゴミ箱に捨てているのだろうか。
友達に聞くのも恥ずかしかったので、使用済みのナプキンは個包装の上から更にトイレットペーパーで巻いて包んで、できるだけ臭わないようにしてポーチに入れて出てきた。
経血の少ない日だったのが幸いした。多い日だったら臭いは避けられなかったはずだ。
こういうときは素直に聞いたほうがいいんだろうな、とは思いつつも、思春期の羞恥心が許さなかった。
その時はそれで終わったのだが、別の友達を家に招いたおり、トイレから出てきた彼女が使用済みのナプキン(個包装に包んだもの)を見せながら「ナプキンどこに捨てればいいの?」と訊ねてきたときは驚いた。
驚きは顔に出さないまま、わかりにくくてごめんね、ここに捨てていいよ、と汚物入れの蓋を開けて示し(中身は空だった)、トイレを後にしたのだが、その後トイレに入ったところ汚物入れの蓋が開いたままになっていてまた驚いた。
自分がちょっと気にしすぎだったのだろうか。使用済みのナプキンは見せないまでも、あの時自分も勇気を出して聞いてみればよかった。女同士ひた隠すこともなかったかな。
だからどうという話でもないが、誰かに話したこともなかったので書き残してみた。同じ状況になったとき、多くの女性はどうするものなのだろう。
その家にはトイレが複数あった、という推理小説的な筋を考えてみた。 うちの自宅もトイレ複数あるしね。
ありがとうございます。いい推理、と思ったけど、そのお宅はアパートだったのでおそらくトイレはその1箇所だったはず。しかし実はメゾネットタイプの部屋で、案内されなかった2階に...
自分は1個1個その都度、小さなビニールに入れて 台所の燃えるゴミ入れに入れてるわ その家もそういうパターンだったのかも