ある程度勤続年数が長くなると、ドキュメント化されていない社内独自のことをわかるようになる。
例えばこの案件はxxx部の○○さんに稟議を通したほうがいいとか、社内管理ツールの細かいノウハウなどなど。
これらを社内スキルと呼ぶとしよう。
勤続年数が長いということは後輩も多くなり、慕われることも多くなるだろう。
説明を何度もしていれば"この人に聞けば解決する"的な空気を感じると思う。
頼りにされると優越感が生まれる。人の役に立っているし、人より優れた人間だと自分を錯覚させるかもしれない。
前職ではまさに上に挙げた状態に陥っていて、自分が持っていたスキルは社内で有効なだけで社外ではなんの意味がないものだった。
なまじ色々な人から相談を受け、解決もしてしまっていたから、自分に自信を持っていたし、どこに出ても通用するなんてことさえ思っていた。
そして転職してみたら実際は当然そんなことはなく、自分のはりぼてだった自信や技術はすぐメッキが剥がれ、仕事ができないおじさんがそこにいた。
ある程度の社内スキルは必要不可欠だけれど、それができたからといって自分の市場価値やスキルが上がったわけではない。
フォーカスすべきなのは社外であって、自分の技術水準や振る舞いが社外でも通用するかを忘れてはいけない。
円滑に業務を遂行するためには必須だし、どの会社でも完璧に情報がドキュメント化されていることは少ないだろう。
ただし、社内スキルは会社で務めるための前提であって、スキルではなかったのだ。
もし同じような感覚を持っている人がいたら本当に気をつけて欲しい。
普通の職場だとこういう暗黙知を形式知に変えていく作業ってのがあるんだけど、 ブラックな会社、古くからの人が権力を持っている会社って 社内スキルはあんまり伝授されないように...