事故の内容:
事故が起こった背景:
彼女が友人の家に出かける際にコーヒーを持っていきたいというので、いつものコーヒーメーカーと紙コップを使い、彼女が到着する時刻を見計らってホットコーヒーを入れておいた。
彼女が到着した際、コーヒーはすでに用意されており、彼女が私が促すままに紙コップを手に持ったところ紙コップが熱くて持っていることが出来ず、落とすに至った。
事故の原因:
件の紙コップとコーヒーメーカーは普段私と彼女が使用していたものであり、普段より極端に熱かったとか、コップの扱いに慣れていなかったということはない。
彼女が紙コップの熱いところを掴んでしまい、手放すに至った原因は、普段彼女が10オンスしか入れないところ、私がいつもの癖で12オンス注いでしまったことにある。
10オンスであれば紙コップの上の方を持てば熱くないのであるが、同じ持ち方で12オンスを持つと熱い部分を持ってしまうことになる。
彼女は、私が12オンス注いでいたことを知らなかったため、いつもと同様の持ち方でもち、熱さに耐えきれず手を離してしまうに至った。
私の責任:
紙コップにコーヒーを注いだのは私である。その際、彼女が普段10オンスしか注がないことを知りつつ、そのことをすっかり忘れて12オンス注いでしまった。なお、12オンス注いだことによって事故が起きることを予見できたかというと、彼女が普段どのような持ち方でコップを持っていたかまでは知らなかったので、予見可能性は低かったと考える。
なお、熱い飲み物を紙コップに注ぐ場合、「熱いのでお気をつけください」と注意書きなり口頭なりで伝えるのが一般的である。本件では、中のコーヒーが熱いこと自体は告知せずとも当然了解されていたので、必要がなかったと考えられるが、内容量が普段より多いことにより、紙コップの熱い部分が普段と違うということを告知する必要があったと考える。
予見可能性が低かったため、その分責任が減少するが、「彼女が普段10オンスしか注がないことを知りながら12オンス注ぎ」、かつ「そのことについて告知せず、コップを持つことを促したこと」について私に責任がある。
コーヒーをこぼしたのは彼女である。その際、手に熱いものを持っていて、熱さに耐えきれずに手放したことがその原因であるから、手に熱さを感じた時点では時点では不可抗力であったと考えられる。我慢して持ち続けることが可能であったとしても、皮膚に火傷などの怪我を負う恐れがあるから、緊急避難が成立するはずである。
では、私が注いだコーヒーを、中身が熱い事を知りながら、いつもの調子で何の用心もなく手につかんでしまうことについて責任があったかについてであるが、「私が10オンスのみ注ぐだろう」という期待が保護されるべきであるかどうかによるといえよう。
私と彼女が普段からそのコーヒーメーカーと紙コップを使用しており、お互いがどのような使い方をしているかある程度把握できていることは期待されるが、「彼女が普段10オンス注ぐこと」は、忘れてしまっても仕方がない些細なことであると考える。他方、少なくとも過去に一度は、「私が『彼女が普段10オンス注ぐこと』を知っている」事を私が彼女に示したことがあるため、その事をもって、「いつも通り10オンスのみ注いでくれるだろう」と期待するのもまた無理のないことだと言える。
総合すると、そのような期待を持つある程度の理由はあるものの、期待権が完全に保障されるべきと前は言えないため、「コーヒーが熱いと知りながら、用心することなく紙コップを掴んで持ち上げたこと」について、部分的に彼女に責任がある。
私のとるべき対策:
今後、私が彼女のためにホットコーヒーを紙コップに注ぐ際は、10オンスを注ぎ、かつ、彼女にそれを持つように促す際には、熱いので注意するように告知すること。
お前を信じた女が悪い
追記: 再発防止策に具体性がなく、不十分ではないかという指摘が出ているので、補足。「私のとるべき対策」は、「注意するように告知」することであって、「注意」ではない。従っ...
新しいルールや保護具の導入は断固として拒否する鉄の意志が感じられて清々しい 安全対策にコストがかからない社畜の鑑
さらに補足: 「注意するように告知」するのは新しいルールであると考える。