全体像を思い描くとか、全体像を相手に思い描かせるということは、簡単ではないようだ。
例えば、極端な例を思いついたのだけど、Qさんが、Aさん、Bさん、Cさんに次のような要望を伝えたとしよう。
A: 「丸いケーキの1部分で、簡単なのだから、デコレーションのないホールケーキ(円柱の短い形)だろう。シンプルなホールケーキを作り、それを1/8ぐらいに切って渡そう。」
B: 「簡単で丸いで良いならば、 ロールケーキかな。それを輪切りにして渡そう」
C: 「難しいことは、やめてホットケーキを作って、それにハチミツをかけて、生クリームでも載せてケーキらしくして、 渡せばいいかな」
言葉で一度きりの指示であれば、三者三様の解釈が、起こりうる可能性があるわけだよな。
1人1人の解釈が、バラバラになってしまうこととか、頼んだ側と頼まれた側の意思の疎通が取れていないということ、頻繁に起こりうると思う。
ここまで、書いてみて
「顧客が本当に必要だったもの」というネタと言いたいことは、だいたい一緒なのだが、
意思の疎通や全貌を把握すること、難しい。
(インド哲学の「ゾウを触る6人の目隠しをした人」の寓話でも、一緒だ。)
知的労働というか、まだ、成果物がどのようなものになりうるかが、分からない状態で、
作業を始めること自体が、知的な作業を要求されているのだろうなと、
お願いをしている本人が、何を望んでいるのかが、ハッキリしないうちは、手が打ちようもない、とも言える。
指示不足のケースもあるし、頼まれる側が確認をしていないせいかもしれない。
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