昔「電話男」という小説を読んだ時にこんなことを思った。そして今も切実に思っている。
オチはすっかり忘れ、話も設定もうろ覚えだから間違っている所があるかもしれない。「電話男」の特徴はこんな感じだった筈。
・「電話男」の元には番号さえ知っていれば好きな時にかけてもいいし、どんな話でも聞いてもらえる
・「電話男」という名前だが、男も女もいる。四六時中電話を取っているので部屋にこもりっきりで太ってる人が多いって設定だった様な
・「電話男」はアドバイスはしない。話をゆっくりと聞いてくれるだけの存在
どうしようもない不安や苛立ちに襲われた時にふと電話男がいたらなぁと思う。そういう時はとにかく誰かに不安を吐露したいのだ。
友達や家族などに愚痴れば心配をかけてしまったりそれか疎まれてしまう。SNSも同様だ。かといって鍵付きの誰にも見てもらえないところで吐き出しても心は満たされない。あくまで誰かに聞いて欲しいのだ。掲示板だと罵詈雑言はまだいい、反応して貰えなかったりすると心のモヤモヤは収まらないどころか大きくなるばかりだ。カウンセラーのトコに直接相談しに行くのも敷居が高い。その点電話男は気軽だ。リアルの繋がりもないから何を話してもしがらみは出来ないし。しかも電話男はボランティアでなく、確かそれが仕事だからボランティアにかけるよりは気が楽だ。