前回のアイレベルは全く鳴かず飛ばずだったけど、今回も頑張るよ。
実はこの消失点はアイレベルとも密接な関係のあるキーワードなのだ。
でもなんとなくつまらない、今ひとついい写真にならないっていうレベルの人に向けた内容だよ。
いわゆる遠近法で使われる言葉で、最も奥行きがある場所、奥行き感が消失する場所が消失点です。
さっきあげたレベルの人というのは、言い換えると被写体はうまく撮れるようになった人と言えます。
それならば、次に大切になってくるのは背景の要素というわけです。
あなたは3分割のラインが交差する部分に被写体を置くようになりました。
この開かれた空間こそが、写真のドラマを演出する空間になるわけです。
まずは手始めに被写体と対になる交点に消失点を持ってきてみましょう。
奥行ある風景の中に、被写体が浮き出てくるような写真が出来上がりました。
被写体から放射状に広がる風景が、何か神秘的な物語を語りはじめそうな写真が出来上がりました。
このように、遠近法によって描かれるパースは、被写体を取り巻くストーリーを物語り始めます。
また、こうしてパースのラインが描かれることによって、写真を見る上での視点の動線が作られるようになります。
背景→被写体と、見る側の視点が迷うことなく導かれることによって、見る側の違和感が解消されていくわけです。
例えば消失点のない左右に平行な線が描かれる写真は、奥行き感の惑わされる不思議な写真として描き出されます。
このように消失点とは、奥行き感という演出を加える大切な要素なのです。
アイレベルでも触れた話ですが、子供の写真を撮るときに大人が直立のままシャッターを切ると消失点は写真の遥か上方向にあることになります。
せっかく愛らしい子供が映った写真なのに、その背景はただでさえおもしろみのない平坦な地面がさらに奥行き感の失われたつまらないものになってしまうわけです。