俺は、他人に期待するのはおかしいと思っている。同じ人間だからさ。
それに、たとえばプロのピアニストがいい演奏をしたからって、その人の人格がクソだったら、なんだいやだなとは俺はなりたくない。だって、そんな演奏のためにすべてをかけたなら、幼い性格とか、他が幼稚とか、あるいはまったく発達してないとか、普通にありそうだもん。
たとえば、居酒屋で出てきた枝豆。これのおいしさをもって、感謝する。
たとえば、工芸品、これを見て、『その人はこれを作った能力があるんだな』と感謝する。
この考え方は、別に俺が思いついたんじゃなくて、国語の問題で出てきた文章での考えを発展させたもの。
確か、人格のよさってのは、「その人が成し遂げたもの」って感じの。東大だったかな。そこらあたりの論説だったと思う。
で、他人に期待しすぎるのはよくない。ほどほどでいい。
中身がいいとか、性格がいいとか関係無い、1つだけ、その人が誇れることがあったり。ってか、生きてるだけでいい。
ヒーラ細胞っていう、特殊なガン細胞があって。これ無限に増殖できるんだけどさ。これをもってた人は普通の人だけど、このヒーラ細胞のおかげで、世界中の研究がむちゃくちゃ進んでる。ただ生きただけの人がこれだけ貢献できる。努力も人間性も関係無い。
こういうのあるし。たとえば血管の走行なんて、一人ひとり違うし、そういう超絶ミクロな奇形も含めれば、個性の無い人はいない。ただ、それを分かりやすい人間に蝕知できるレベルで説明はされていない。
そんな感じで、一人ひとりに尊敬すべきところあるし。アル中でDVしてるやつでも、秋葉原で車で突っ込んだ加藤君も、皆皆いい人だと思ってる。
正確には、その個人には期待してないが、それぞれが生きてるだけで、いいよねって思っている。