2015-07-19

自然日本語文を書くには

英文の私訳をちょこちょこすることがあって、違和感もたれないようにするにはどうすればよいかググって理解した内容を自分メモとしてまとめてみる。

次の例文を参考にする。不謹慎なのはご容赦いただきたい。

例文
英文
The heat killed many people.
和文
暑さで人がたくさん亡くなった。
スル言語とナル言語
英語

英語は力がどう動いたかに着目する。てこの原理のように、

The heat力点
killed支点
many people作用点

と考えると分かりやすい。

まり、「kill」という動作が「The heatから発せられて「many people」が受け取ったということになる。

日本語

日本語が状態の変化にのみ着目する。この場合

前は生きている状態
今は死んでいる状態

と変わったので、その状態変化を意味する「亡くなる」を遣う。

この後は

  • 誰が? → たくさんの人が
  • なんで? → 暑さで

という形で文に足していけばよい。

数量詞遊離

次の例文に違和感を持たれるだろうか。私は覚える。

―――郵便局の窓口にて
局員:いらっしゃいませ
 客:すみません、5枚の桜のマーク切手を下さい

客はどう言えばよかった

数量詞の遊離とはふつう動詞を修飾するべき数量詞が別のところを修飾してしま現象だ。上の例文だと「桜のマーク切手を5枚下さい」となるのが自然で、その場合は「下さい」を修飾することになる。

すみません、5枚、桜のマーク切手を下さい」と言うこともできるが、これも同じく「下さい」を修飾している。遊離先の場所が変わっただけだ。

many people

冒頭の例文も郵便局の例文と同じように考えることができる。「たくさんの人が亡くなった」と表現することもできるが、上記の遊離がされていないからことな翻訳調になってしまう。「亡くなった」を修飾するようにして、「人がたくさん亡くなった」とすれば自然文章が出来上がる。

まとめ

数量詞遊離はロジック面で不自然な文から自然な文に変える働きがある。

それ以上に重要なのがスルに着目するのかナルに着目するのかという考え方の違いだ。無生物主語の文に違和感を強烈に覚えるのもこうした考え方の違いなんだろう。この違いを覚えていると、英語の読み書きが楽になるんじゃないかと思う。

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