2015-01-13

スキー場で俺を襲った恐怖体験

今年の冬に味わった恐怖の体験を書きたい

職場の仲間同士6人で、日帰りスノボーに行ったんだ

そのうち女子は二人で、その中には普段なかなか会話できない意中の女子も含まれていたんだ

今思えば行きの新幹線からビールを数本空けてしまったことが全ての原因なのだが、会話が盛り上がってきたところでその子との意外な共通点が発覚したことで俺は完全に舞い上がってしまった

そのまま車内での話は盛り上がり女子二人からも信用を得ることができた頃、いよいよスキー場に近づいてきた

聞けば他の男子3人は上級者コースに挑むという

知っての通り今年の雪山は荒れている

スノボー初級者の俺には上級者コースなんてもってのほかだったし本来であればその3人についても危険からと止めるべきだった

しかし、残る女子二人も初級者ということもあり少しでもその子との会話を楽しみたかった俺は、3人の背中を押すことで彼女たちとの時間を選んでしまった

天気は荒れていた

標高が低い初級者コースにも関わらず、風も雪も横殴りに吹き荒れ視界のほとんどが奪われていた

それでも少しずつ滑りながら女子との時間を楽しんでいた俺は、何本目かを滑り降りている時に女子たちを見失ってしまった

どこかで転んでしまったりコースを間違ってしまっていないか、寒さに耐えつつも心配でしばらくその場で待機していたのだが彼女たちは一向に姿を見せない

少しずつ溜まってきた不安心配から携帯で連絡を取ろうとした矢先に、俺は突然の尿意に襲われた

それは到底我慢出来るようなものではなく、かと言ってトイレに行くとわざわざ連絡ができるはずもない

それならば少しでも早く先に降りてさっさと用を済まし、リフト乗り場付近で待っていたことにしようと決めたのだ

そうと決まれば少しでも早く滑り降りる必要があった

相変わらず吹雪は視界を奪ってくる

すぐ近くを滑る人間の気配すら感じ取ることは難しい

焦って進もうと思うほどうまく前に進めない歯がゆさを感じていた

どうにか到着した麓のレストハウスに入った瞬間、今思えば妙な静かさを感じていた

からは人のざわめきが聞こえてくるのだが建物の入口付近には誰の姿も見ることができなかった

焦る気持ちを抑えつつ目の前に見つけ出したトイレの扉に飛び込んでみても、そこに人の姿を見ることはできなかった

頭の片隅に妙な不気味さを感じつつ、入り口にある洗面台で手袋と身体にまとわりついた雪をまずはたき落とした

そうしてトイレの奥に足を進めようとした時、直感的にここはヤバイってわかったんだ

目の前には、個室の扉だけがズラリと並んでいた

焦って引き返して外に出ようと扉に手をかけた時にはもう遅かった

扉の外には、聞き覚えのある女子の会話がすでに目の前まで近づいてきていた

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