「ギガンティックO.T.N」という曲をご存じだろうか。「O.T.N」は「オチン」と読む。
まずはこの動画を見てほしい。
http://www.nicovideo.jp/watch/sm19532708
ニコニコ動画のアカウントを持っていない人はYouTubeでも閲覧できる。
https://www.youtube.com/watch?v=2auo4lkBvZ4
作曲が誰だの作詞が誰だの、この曲の詳細な情報などどうでもいい。ただこの曲は強烈におもしろい、それだけで十分である。
この曲は一見ブッ壊れているように見えて実は壊れていない。だから聴いていて心地良いし、何より笑えるのだ。
私はこの曲に破壊―再構成の歴史を見る。滅茶苦茶なものが作りたいと思った人が滅茶苦茶なものを作り、それでは作品として成立しないと気付いたとき、再構成が行われる。その歴史がこの作品のいたるところに垣間見ることができる。
曲の後半にセリフ朗読の部分がある。全文は以下のようになっている。
主に△○□×などで取り扱われており、男女兼用である
ありとあらゆる種類のおちんが流通してきているが
取り外し型のおちんを取り外したまま紛失するケースも少なくないため
なお、いわゆる性的な象徴としてのおちんとは全くの別物であるため注意が必要
このどうでも良さ!文章で読むとあまりのどうでもよさとつまらなさに辟易してしまうだろう。しかしオケのリズムに沿って朗読されるだけでこのどうでもいい言葉ががらっと姿を変え、まるでラップのような心地よさを伴って私たちの耳を刺激してくる。