中二病は神が広めた概念である。ここまで浸透したのも神の御業である。
日本人の想像力がたくましすぎて、あまりに世界の本質に近づくものだから、神は危惧した。
神は最初、世界の本質に近い話を敢えて複数の人間に描かせたり、書かせたりした。
これにより「この話は漫画/小説だから本当のことではない」と、逆説的にすり込んだ。
しかし日本人は想像力を進化させ、いよいよ触れてはならない領域まで作品に描き出した。
そして人々はそれらを「もしかしたら有り得る未来かもしれない」と、受け入れ始めた。
神は再び危惧し、対策の一手として「中二病」という概念を日本に広めた。
そして、世界の本質に近い…逆に言えば現実離れした話を見聞きすると、強く恥辱を感じる呪いにかかった。
神の御業は日本人の心を大きく打ち砕いた。
今やそのような話を創り出すと、作者のみならず、その話を支持する者さえ、中二病患者として迫害される。
一見支持している者も、「中二病は褒め言葉」と公言し、もはや話自体を信じるつもりは欠片もない。
最も世界の本質に近づいていた日本人を遠ざけたことで、神は世界の安寧を維持した。
それでも、この地球のどこかで、世界の本質に近づく者たちが現れる。
そして彼らに対し、日本人は心を震わせ、嗤わずにはいられないのだ。
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