同じ科にいる先輩の医師で、学生の頃からとても社会人意識が高い先輩がいる。その人はことあるごとに医者になったら~と学生の頃から言っていたし、留学とかも学生の頃からしていた。
医者になってからも休みがちな同僚に対してはあからさまにとても冷たい態度をとったりしている。
他人のことを考えろ、腕を磨けと言っている。
非常に不思議なのだけれど。僕らが見ている患者さんは鬱病や癌やで仕事を休職中とかそんな人もたくさんいる。将来の不安もあるけど来てもらっている。
そういう人に対して医療を行うときは患者さんの気持ちを考える行動をマニュアル上でもやっているわけだ。
その先輩医師はそういうマニュアル上の行動はマニュアル上だけのことだとか、あるいは特殊な世界の話だから自分らみたいに普通に働いてる時はそんな倫理は必要ないと思うのだろうか。
それなのに癌で休んだ同僚を冷たくあしらうってのはちょっと違うんじゃないのと思った。死ぬかもしれないのに休んだら冷たくするってのは理屈に合わないと思う。
常々、他人のことを考える、と言っている先輩はやっぱり表面上社会性を持たせているだけで、腹の中では自分がなんとか得をしたいという感じなんかなとシラケている。
そういえば、学生の頃から、アル中の同級生が問題を起こしたことに冷たかった。アル中になったらかわいそうだなと俺は特別扱いしていたんだけど、先輩は普通に怒鳴ったりしていた、周りを味方につけてアル中をはぶっていた。「アル中と一緒にならなくていいのが卒業した最高のメリット」とか平気で言っていた。
信じられないくらい冷たい人なんだなと感じた。
大嫌いだと思う俺がおかしいのかな。社会常識を振りかざしてるその態度だけど、じゃあその人が鬱病や癌になったら本当にどうするんだろうと不思議に思う。
自分が人間扱いされないと、他人を人間扱いはできないものなんだよ 先輩はハードワークに洗脳されてしまっているんだ 彼もかわいそうな人なんだよ
先輩医師は、戦士なんでしょう。 この社会をより良い社会にするために、病魔と戦い続ける(治療を続ける)戦士。 休みがちな同僚や、アル中同級生というのは、 その部隊における...