『アナと雪の女王』を、「これまでのディズニー映画の範囲を一切出ない、毒にも薬にもならない映画」とかdisってた伊集院光が、同じ番組内で褒めてたものだから、『クレヨンしんちゃん ガチンコ!逆襲のロボとーちゃん』を観てきた。
まあ、クソほども面白くなかった。
そもそも、「親父力、全開!」っていうキャッチコピーをはじめ、宣伝の段階で無理だった。
何で今、親父なの?
散々「日本の親父は実はすごい」みたいなキャンペーンしてきて、まだ背中を押して貰い足りないの?って感じで。
内容も内容。
『アナと雪の女王』と比べて何でこんな下品で、男の子にしかウケないギャグばかりなんだろうと情けなくなった。
伊集院は「日本でしかウケない」っていってたけど、それは日本の男性にしかウケないってことのはず。
それがどれだけ情けないというか後進的というか……「日本の男ってこういうの好きそう」って言うフレーズを冷静に見つめてみたらわかる。
悪口じゃん。
小説とか漫画とか書いて「あー日本の男の子ってこういうの好きそうだよね」って言われたら泣くって。
あと、何か気持ち悪かったかって、まあ、一緒に見に行った父や兄がやっぱり泣いてたこと。
というか、根本的に差がある。
『アナと雪の女王』のあのきれいな雪景色と、尻突き出して倒れたロボとーちゃんにポンプ挿して油補給してる様子。
こうやって並べるともう、何で同じ時期に上映したのかってレベルにさえ見える。
海外の子供は『アナと雪の女王』を見て、日本の子供は『ロボとーちゃん』を見て育つ。
そりゃこれだけ残念な国になるよ。
程度が低い。
太田光の言うとおり「日本がすっかりおかしくなっちゃった」現状があるとしたら、それはみんなで歌う上映会の出現ではもちろんなくて、『アナと雪の女王』が公開されてる横で、一週間とはいえ『ロボとーちゃん』なんかがランキング一位をとってしまう状態が今になっても続いていることだと思う。
「まだ背中を押して貰い足りない」んじゃないの? お前自身、泣いてる父や兄を見て気持ち悪いとか言ってんじゃん?