2014-02-10

映画ウルフ・オブ・ウォールストリート」がめちゃくちゃ面白い

やっと観に行った。めっちゃよかった。

日曜日に奥さんと2人で観にいたんだけど、おれは観終わったあと「傑作!!!」って感じだったのに奥さんは「おもしろかったねー」ぐらいで、温度差を感じたけど。

以下ネタバレ有。

話は、ミステリで言う「信頼できない語り手」、メタフィクションもの

映画は終始、主人公一人称で進む。前半、ヤクをキメまくって、成功に酔っているとき主人公は声色も表情も豊か、着ているスーツも華やかで周囲もおしゃれな男女に囲まれて色彩華やかだけど、ヤクをやめてノンアルコールビールを飲んでいるとき主人公は地味な人物。右腕のべっこうめがねも、ヤクをキメているときはおしゃれなスーツを着ているように見えるけど、しらふの時に会うと金融マンって感じの紺のスーツ。大豪邸も、シラフときはどこか色あせたものに見える。特に示唆的なのが、中盤の筋弛緩剤?でぶっとんで、フェラーリ帰宅するまでのくだり。ヤクがキマってるときは、たった数段の階段が何十段もの階段に見える。事故なく無事に帰宅出来たつもりが、しらふになって車をみると、死ななかったのが奇跡に思えるくらい、あちこちにぶつけていて廃車寸前。

前半までの華やかな生活は、たった数段の階段が何十段もの階段に見えたように、ヤクでキマった主人公には華やかな世界に見えただけで、本当はみんな地味なんじゃないの??話、盛ってない??どこまでが本当にあったことなの??本当は生きているのが不思議なぐらい、もっともっと事故まみれだったんじゃないの??

映画ラスト、出所した主人公の開催する講演会の客達の姿を写す。この講演会を観に来た客は、映画館にこの映画を観ているおれたちのことだ。

主人公の男は優秀かもしれないけれど、嘘つきで、胡散臭く、倫理的には許せない。

主人公の話のどこまでが本当のことかわからない。

そもそもこれは映画で、現実とは違う。実話を基に脚色したストーリーで、実際のウォール街の狼はディカプリオじゃない。

それでもあなたは、善悪を超えたところで、この主人公をかっこいいとは思わないか?憧れる気持ちはないか?と問いかけるようなラストシーン。おれは、超かっこいいと思いました。

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