2013-05-22

頑固オヤジ排除の論理

乙武氏のエントリ読んだ。

まぁ、店主に差別的な意図があったか微妙だな。少なくとも、同行の女性が強いショックを受けるような言動があったんだろうけど、店の運営の妨げになる(と主観的に思った)客にきつく当たる類の「頑固オヤジ」は存在するし、店内では彼女だけで乙武氏の姿を見てないわけで、降りていったら相手が「たまたま五体不満足著名人だったと。

はいえ、だ。「頑固オヤジ」を「スタイル」として消費する風潮がやはり歪んだものであることは、今回の一件で明らかになったのではないか。「頑固オヤジ」とはつまるところ、その本質は「排除の論理」だから。それを「社会からの排除」を切実な問題として引き受けている障害者に対して向けたら、相手はどう思うか。

客を選ぶのは、もちろん構わない。しかし、「頑固オヤジというスタイル」が発する攻撃性や排他性、そしてそれに対してリアルに身の危険を感じ取る人々が存在するということを、少しばかり自覚しておくべきだったと、後知恵だとしても言わざるを得ないだろう。

店の事情をきちんと説いて引き取ってもらう、それだけで今回の問題は回避できたはずだ。

もちろん、これは単純に店主の責任に帰して済む問題ではない。「頑固オヤジ」を肯定的に消費してきた我々の態度こそが、一番に問われていると考えるべきだろう。

PS:

乙武氏の反応は褒められたものではないけど、あまり責める気にはならない。だって女性が泣いて出てきてオロオロしてるところに、その後から泣かせた張本人が上から降りてきたら、ラスボス感が漂いまくりだろうし。

PS2:

あの説明を「女性の前でメンツを潰された」と解釈する連中ってどんだけ心が捻じ曲がってるんだよ。

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