まず、休眠口座の資金を使おう!
っていうのは「長いこと使ってない口座からカネを召し上げよう!」って意味じゃない。
仮に口座の中のカネがお国に召し上げられた後でも、銀行は預金者にカネを払い戻す。
10年で法的には時効になるとはいえ、銀行というのは信用を利益に換えるシステムだから
「十年預けっぱなしにしたら消滅しちゃう」なんて状態では預金が集まらない。
預金が集まらなければ銀行は成立しない。だから、銀行は十年経過した後でも預金をきちんと払い戻す。
ここまでは、理解しよう。だから、休眠口座の活用で預金者が損をすることはたぶん無い。
うっかり預けたまま忘れちゃったり、あるいは持ち主が死んじゃったりして相続もされなかった。
そういうお金が国庫(国のサイフ)に入るだけ。このカネはこれまで銀行の利益とされてたんだけど、
こいつを国がカスメ取るって算段なわけだ。
んで、個人が預金してたカネを下ろす時に銀行が「それ国に召し上げられちゃいましたんで、下ろせません」
っていうことはたぶん無い。一回払い出してから、日銀(国のサイフ)に「持ち主出て来たからカネ返せや」と
請求をかける。するってーと、日銀というのは「銀行の銀行」なわけだから、
ナントカ銀行さんの口座に幾ら入金、と端末をポチポチやる。これで問題ないわけだ。
「え、じゃあつまり休眠口座のカネの活用にはとくに問題って無いの?」といわれれば、
国民視点から見れば、あんまり無いと思う。少なくとも俺は思いつかない。
金融機関視点から見れば「え、その利益結構バカに出来ない額なんスけど・・・」って感じで割りと損をする。
この辺は考え方次第だな。銀行が必死で集めた預金から生まれるインカムは銀行に根ざすんじゃねーの?と考えてもいいし、
でもそれ、ホントは銀行のカネじゃないよな、と思うなら国が召し上げるのを是としてもいい。
どっちにしろ、預金者には必ず払い戻される。銀行の持ってるカネってのは、休眠口座が多少動いたところで
どうこうなるレベルじゃない。最悪の場合は日銀が融資するしね。(ありえないだろうけど)
まー、でも数十億単位の預金を休眠口座として持ってる小さい金融機関、みたいな最悪のケースを想定すれば
可能性はゼロじゃないけど。(利益計上してるわけだから、その期の決算が大変オモシロいことになってしまうかもしれない)
そういう可能性は低いし、何度もいうけど日銀がなんとかするだろーと思う。
じゃあ、アレだ。どこに問題があるの?ってことなんだけど。
要するにこれ、銀行と「銀行の銀行」であり「国のサイフ」であるところの日銀で完結する話なんだよな。
「基金」って何それ?え、何すんのその組織?ってこと。人手が足りなければ日銀の下に組織作ればいいし、
また新しいそんなものを作る理由なんてないんじゃないの?と。金融機関と日銀はシステムでガッチリつながってる。
この間のやりとりはかなり簡易に行えちゃう。だったら、基金なんて設立せず、銀行の口座から国の口座に
「休眠口座」のカネをつけかえりゃ、それで終わる話なんじゃねーの?ってことなんだよね。
何度もいうけれど、銀行は日銀にカネを預金してる。だから、銀行の口座からカネを抜くなんてのはとても簡単。
俺が思うに、この件の問題は「基金」とか言ってるけどそれ作る必要がどこにあんの?ということに尽きる。
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