2012-01-06

マドレーヌさん(20代 女性からメッセージ

私は昨年の11月に、近所の川に架かる橋から飛び降りました。死ぬつもりでした。

家を飛び出して、母が追いかけてきました。現実から逃げたい一心で欄干を乗り越えました。橋から落ちてゆく間、不思議な体験をしました。心の底から"開放感"を感じました。

もう、何物から邪魔されない、という。とても清々しく、いっそ「気持ちいい」という感覚でした。さほど高くない橋だったのですが、意識はそこで一旦途切れました。私はあの時、一度死んだのだと思います。ですが、すぐに激しい痛みで意識が回復しました。脊椎の粉砕骨折、肋骨、鎖骨の骨折、肺がつぶれる

病院10時間に及ぶ手術をしました。手術で、輸血を受けたそうです。

もうあの日から9ヶ月。私はずいぶん変わりました。「自分一人の身体じゃない」という意識が強くなりました。以前はリストカットは常習者でしたが、あの日からは、本当につらいときは頭をよぎることはあります。でも、切りたくありません。夜に川から引き揚げてくれたレスキュー隊員さん。病院整形外科精神科、循環器内科先生方、看護師の皆さん、理学作業療法士先生方。特に、CICUには1ヶ月以上いたので、不安ときに話をしてくれて、心強かったです。

今、私は自分の足で歩いています自分の手でこれを書いています。顔にもほとんど痕は残っていません。週末に病院に行って、折れた鎖骨を支えているプレートを外す手術をいつにするか決めます

約束はできませんが、私はもう自殺はしないと思います。あれだけの人たちに助けられ支えられ、守ってもらった"命"。

片手の指の数くらいは未遂で危ない橋渡りました。自分の命なんて、ちっぽけで軽いものだと思っていました。

でも、違います。命を創るには、一人じゃ足りないんです。父親と母親が揃わないとだめなんです。皆、産まれた時から一人じゃないんです。時にはそれが鬱陶しく、「何で頼んでないのに産んだんだ」と、私も親に言いました。でも、それも成長していくには必要な発言だったのかもしれません。

"生きる"とは、感謝の上に成り立っているものだと思います。"生かされている"のです。

私もこれから先の人生で、「生きるか、死ぬか」と悩むことがあるかもしれません。

でも、常に感謝の気持ちを忘れずにいたいと思います

私はひとりじゃない

そう思えるだけ、人生捨てたもんじゃないですよ。

http://www.nhk.or.jp/heart-net/mukiau/special8.html

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