2020-05-07

“This is killing me”は何を殺すのか

深夜にふと流れてきた曲。

https://youtu.be/gxEPV4kolz0

名曲Billy JoelPiano man

おそらく、バーピアニストとしてのビリー本人の目線で、バーの様子が語られていく世界観楽曲で、

バー雰囲気だけでなく、そこに訪れる客のバックグラウンドなども語られる。

その曲中で、彼の友人であるJohnについて語られる部分がある。

「飲み代持ってくれて、ジョークが上手くて、タバコの火にも気が回るようなヤツ」という明るい面が提示された後に、「彼はこんな所にいるべきではない、他にいるべき場所があるはずだ」というフレーズがあり、Johnが話したセリフとして次のような歌詞に導かれる。

“Bill, I believe this is killing me.

Well, I’m sure that I could be a movie star, if I could get out of this place.”

(部分省略)

ざっと訳すと、

ビル、俺はもううんざりなんだ。

きっと映画スターにもなれたさ、こんなところにいなければな。」のようになる。

これはkilling meを慣用句として捉えた場合で、これは「耐えられない、うんざりさせる」といった意味がある。

果たしてこの文脈でこのように捉えてもいいのだろうか。

世間にはコロナウイルス蔓延している。

かのウイルスが奪ったのは命だけでなく、「自粛」という形で、誰かの仕事趣味や生きがいをも奪っていった。

世間にはそう言ったもの自己表現する人もいる。

自分がやりたいことを「自粛しなければいけない」という状況で、「何か役に立てることをしたい」「自分表現したい」と思っていても、「自粛」を強いられて部屋の中で燻っている。

表現をする知人は「時間はあるのに、何も生み出せず、まるで死んだみたいだ」と語っていた。

そんなとき自分の生きがいを奪われた人は「殺された」言えるのではないだろうか。

ともすれば、This virus is killing me. という文は、実際に闘病して生死の境を彷徨っている場合にも使えるとは思うが、さまざまな要因で「生きている心地がしない」という意味合いも持つのではないだろうか。

Johnは役者になりたかったのかもしれない。でも、厳しい役者世界自分性格に合わずドロップアウトしたのかもしれない。家庭の事情で夢を追いかけるのを諦めてしまったのかもしれない。

自分のやりたかたことを辞めなければいけない辛さに直面したとき、それはIt is killing him.(それは彼を殺している)と言えるのではないだろうか。

それが成立するならば、この文脈における私の解釈は「This is killing me.=俺はもう生きている心地がしないんだ」である

「もう俺は生きている心地がしないんだ。

だってムービースターにもなれたんだぜ、

もしここを出て行くことができれば、な」

というのばどうか。殺されたのは生きる希望なのではないか

きっと自粛の下で、この危険な状況下で生きている心地がしない方もいるだろうし、上記のような生きがいを奪われて死んだようになっている人もいて、

So many people are killed by the virus. という状態だと思う。

ウイルスに殺された命は安らかに眠れますように。

そして、ウイルスに殺された希望が戻ってきますように。

記事への反応(ブックマークコメント)

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん