2019-06-24

アニメ外資と捨てられそうなジャンル

今後、もしamazonプライムやネトフリが本腰を入れた場合、最終的に日本アニメ外国資本出資で作られるようになる可能性は、今の所否定できない。

そうなればアニメーターの待遇を筆頭とする、アニメ制作界隈のブラックな慣習の大幅な改善が期待できるなど、現状よりは遥かに良い未来が待っていそうではある。

ジャンル問題以外は。


すなわち、外資日本アニメパトロンになった場合、当然海外展開第一に考えるに決まっているわけだが、その結果、筋書きやジャンルにおける諸々のテンプレが、ディズニーハリウッド作品みたいな何かに変質する可能性が高い。

そうすると、日本だけで平日深夜に細々と放送し、円盤を売るぶんには特に問題なかったジャンルのいくつかが、「それじゃ世界レベルで売れねーよ」と切り捨てられかねないと。

このうち、キモカネおっさんキモオタである筆者が個人的に気にしているのが、美少女動物園消滅するかもという危惧だったりする。

これは特に深夜アニメで完全に定着した、間違いなくジャパニメーションを特徴づける代表的ジャンルの一つである

なお、ここ十年以上はおもにまんがタイムきらら系の伝統お家芸になりつつあるが、他にも色んな制作会社や製作委員会が今まで様々な作品を手がけてきた。

もちろん他のジャンルと同様、その8割9割はTV放映後ほぼ一瞬で忘れ去られるような泡沫作品だらけ、まさしく出ては消え…を繰り返す界隈である


からそんなもん無くなっても別にいい、と思う人はちょっと待ってほしい。

実は、この無駄に広すぎる裾野のおかげで、結構な数の名作傑作が、このフォーマットから出てきているのだ。

前述のきらら系で実質2枚看板ごちうさときんモザのみならず、去年だけでもよりもい、ゆるキャン、ゾンサガとあり、更に遡ればラブライブ!ゆるゆりヤマノススメがっこうぐらし!響け!ユーフォニアムまどマギガルパンストパンけいおん!と、極めて大雑把に分類するならば、どれも美少女動物園という特殊テンプレを抜きに論じることは難しい(ここにけもフレを含めるのもあり)。

もちろん、これらはありきたりなフレームワークに収まらなかったというか、そこから様式世界観を盛大に拡大しまくったり換骨奪胎したり、要はフレームワークを借りて、作る側のドキュメントがエキサイティングに展開されたからこそ、売れた作品の数々ではあるのだが。


同時に、このフレームワークにというかテンプレを抜きにしてヒットしたかどうかという話でもある。

それくらい、このテンプレ特に男性アニメファンが興味を持つ入り口として、非常に強力なカードと言っていい。ゲートウェイドラッグならぬゲートウェイテンプレとでも言おうか。

からというわけではないが、もし今後、こういう美少女動物園を出発点にした作品絶滅し、それこそコードギアス進撃の巨人君の名は。みたいな作品しか存在しない世界になったら、自分冗談抜きでアニメを捨てると思う。

まあ、そういうファンが俺だけなら別にいいけど。

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