2018-12-27

何者にも成れない増田

大学には浪人して、関西から東京私大へ行った。

父が失敗した司法試験合格できるようなギリギリライン大学だ。

父もそこの大学を出たというのも理由の一つだし、

宗教はまっている、両親から離れたかった理由としてはもっともらしい

理由にできたということもある。

法曹関係出身大としてはそこそこ有名)

大学には真面目に通って、司法試験受験サークルに行き、

ダブルスクール勉強もしたが、司法試験には4年受けて1次通過がやっとだった。

そのうち、司法試験制度が変わることになり、父と同じく弁護士の道は諦めた。

特にスキルが無いのけど、法律知識だけはそこそこあった為、

士業の予備校非常勤講師をやり、そのうち介護関係法務部に就職した。

特に不満はなかったが、会社のお局さんと打ち解けることができないという

致命的なコミュ力のなさから会社も1年そこそこで退職することになった。

もう、何もやることがないと思い、失礼ながら楽そう、頭つかわなさそうという理由だけで、

警備員求人に応募した。面接に行った時にはすでにシフトが決まっていた。

警備員世界ヒエラルキーで満ちている。

一番トップが、施設警備といい、みなさんが働いている大きなビル警備員室でモニタを眺める仕事だ。

続きが雑踏警備でこれはイベントなどの警備を行う。まぁ立って声が出ればよしの仕事だ。

最下層が工事警備だ。これは雨天であろうがなかろうが、早朝・深夜の道路の片側通行を速やかに行う

為に不可欠な仕事で僕はこれをやらされている。

入ってすぐの相方は、ベトナムだったかアジア系の人で日本語ほとんど通じなかったが笑顔が素敵だった。

ある時、クルマベトナム人の方からわたしの方に侵入してきているのに、

トオシテイイヨーというので、こちらのクルマを通したところ、正面衝突になりかけたことがある。

これでもクビにならないような仕事だ。

年末、年度末にかけて、寒くなると僕たち私たちの出番が増える。

昨日も一昨日も工事をやっているおっさん達に邪険にされつつ、立ち続けている。

クリスマスの夜も工事の警備に入っていた。

子どもが「あ、おまわりさんだ!!」とはしゃいでいたら、

おかあさんが「あれは、ただの警備員さんよー」って答えていた。

気がついたら、クリスマスの日に46歳になっていた。

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