2017-05-03

愛されて育った恋人のことが羨ましくて仕方ない

私の恋人は、ちゃんと親や周囲の人の愛情を受けて、

ちゃんとした会社で働いていて、みんなから愛されているまっとうな人間だ。

才能もあって、ユーモアセンスもあって、クリエイティブセンスもある。

私にはもったいないというか、とても不釣り合いな人間だ。

対する私は、暴力をふるって家の中をめちゃくちゃにする父親と、

まったく構ってくれない母親との間で18まで過ごし、

家を出た途端に摂食障害と鬱と発達障害でまともな生活が送れなくなり、

病院に通ったり借金を作ったりバイトをしながらなんとか生きてきたような、

底辺クズ人間だ。

何の才能も無い。

何の努力もしていない。

何も持たない人間だ。

もうすぐ40になる。

そんな私がうっかり契約した仕事で、身分違いな恋人と知り合い、付き合うことになった。

だが、こんなのは間違っていると思う。

素直に愛情を受けて才能と努力の結果今を生きている恋人と、真逆に生きている私が、まともに関係を築けるわけが無い。

彼のことを心から尊敬しているけれど、心から羨ましい。

羨ましい。

私もそんな人生を送りたかった。

私も、親や周囲の人の愛情ストレートに受けて、

「私なんて生まれてこなければ良かった」

って24時間365日40年間思い続けることの無い人生を送りたかった。

こんなんだから、いつか私と彼は別れるだろう。

間違ってしまった。

私と彼は出会うべきではなかった。

だって、今から人生を生き直せるならば、人間を作り変えられるならば、

彼にふさわしい人間になりたい。

けれど、もうどうやったらいいかからない。

ただただ、毎日、いつか訪れる別れの日々のことを考えて、

眠り、起き、泣くだけだ。

ある日私は、誰からも愛されたことが無いならば、

かわりにうんと誰かを愛そうと思い立ったことがある。

恋人出会って半年後くらいのことだ。

それから、思いっきり、全力で、何もかも忘れ、彼のことをただ一方的に愛してきた。

だけど、ある日、ふと気づいてしまった。

やはり私のような人間には、どうやったって他人を愛することなんか出来ないのでは無いかと。

私が彼に向けている愛は、ただの自己満足な身勝手欲望であって、

愛などでは無いのではと。

やはり、誰からも愛された経験の無い人間が、愛されて育った人間を愛することなんて、

不可能なのでは無いかと。

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