20歳くらいから、ずっと地震に興味があって、さまざまデータを見たり調べたりしてきました。
途中数年はお休みしましたが、ここ4年くらい、また再開してます。
直前に、体調悪いな、と思った方いたかもしれません。
これなんですけど、世の中には「体感」と呼ばれるものを持つ人がいます。地震の前触れや前兆を無意識に感じます。耳鳴り、めまい、頭痛、フワフワ感が代表的です。震源地の方を向くと耳鳴りがする、と言う人もいます。
なんですが、これらを体感として捉えるのは簡単ではありません。たいていがニセ体感です。
まず大前提として、地震を当てている体感持ちの人の多くは、当日前日ではなく、早ければ10日〜一週間前には体感を得ます。
熟練した人であれば、月単位で推移を見ながら、前兆を察知します。
なので、まずは、その体調変化が当日突然、などの場合は単なる体調不良である可能性の方が圧倒的に高いので、体感と呼ぶにはちょっと時期尚早です。だいたい、今回くらい大きいと、体感持ちではなくても2〜3日前からわりとフワフワしてたりダルかったりするもんです。あと、ソワソワしたり。
で、細かい話です。
その1
地震は、低気圧が去ったあと、高気圧に引っ張られて発生することがよくあります(逆に言うと、低気圧の最中は地震が起きにくい)。「よくある」というだけで、当たり前ですが低気圧は地震前兆ではありません。いわゆる「ニセ体感」はこの低気圧が原因であることがほとんどです。私も今回の地震の日は、一日中えらい頭痛がしましたが、かなりぐーっと気圧が下がっていた日でした。私はこれが体感だとは思いません。
その2
地震発生前に地殻変動が起きることで発生する磁波が体調に影響することもあります。多くは耳鳴りに出るようです。これは体感と呼んでいいと思います。耳鳴りの種類、大小で地域や規模がわかるようです。
が、これも地震由来ではない磁波も多くあるので、よっぽど普段から耳鳴りと地震に意識がない限り、関連付けは難しく、大震災を二回感じればまあ、人に言っていいかな…レベルです。M4程度の磁波からつかんでいたら、多分普通の生活できません。で、ホンモノの体感持ちさんは、普通に生活できていないことも多いのです。
その3
月の満ち欠け。天体の動きは重力に影響するので、当選地震にも影響があると言えます。
が、特にほとんどの女性は月単位で体調が変化します。これはどうしようもないことです。なのでこちらも、月単位での記録をしているなど、よーく精査がされていない限り、ただの毎月の体調変化です。
他にもさまざまあります。
繰り返しますが「今回の地震の前に具合変だった!」ということは体調に敏感な人であれば普通のことです。なので、次、耳鳴りがあったり頭痛があったりしても、普通の体調不良である可能性をしっかり認識して早とちり、思い込みのないようにして欲しく思います。仮にそれが体感であれば、この数日はまともに生活できていないと思いますよ。
なによりも良くないのは、周りに触れ回って他人を不安にさせることです。体感から地震を予知しようと思うなら、数年単位で修行してデータをとって、さらには体感だけではない、科学的・物理的・天文学的に多様な情報を集めて、そのうえでようやく大事な人に言っていい、くらいです。
ちなみに私は、データ取りまくってる人の体感なら信じますが、占い的な人の体感は信じません。こんなふうに、信じる、信じないは自由です。でも、発信する側になるなら、命に関わることだと肝に銘じてやってほしいと強く思います。