「ヒッチハイク」を含む日記 RSS

はてなキーワード: ヒッチハイクとは

2010-01-16

女の子ひろった  追記あり

 夜の海岸線を走る国道女の子をひろった。

 ビニール傘をさして雨の中をとぼとぼと歩く姿が、ヘッドライトの中で片手を大きく上げるので速度を落としたが、女性であることに気づいて、クラクションを鳴らして通り過ぎる。

 大の男が女性ヒッチハイカーをひろうわけにはいかないわけだし、旅の途中でもあるわけだし、だいいち予定をずいぶん超過しているわけだし。ちらりとデジタル時計を見ると、九時をだいぶ回っている。周囲にヘッドライトは見えない。しかたなく路肩に車を停め、僕は傘をさして反対方向へ走り出す。

大丈夫ですか? あいにく男なんです、それに」

 駆けより弁解しようとして、言葉が途切れる。ヒッチハイカーの二十歳前後女性は小柄で、その細い肩を小刻みに震わせていた。

大丈夫?」

 顔色をのぞきこむと彼女くちびるがかすかに動く。さむい。

 歩ける? じゃあ、車まで、距離あるけれど。縦に首を振る。それでとぼとぼとついてくるのを振り返りながら車まで歩き、助手席に座らせてヒーターを全開にした。

「この道、ぜんぜん車とおらないですよね、国道なのに」

 できるだけ声をあかるくして後部座席からバスタオルを出して、渡す。沈黙を消すためにラジオをつけると、朝のドラマのあかるいポップソングが流れだす。ポットにホットコーヒーの残りがあったのを思いだして、それを注ぐと白い湯気がのぼり、カップを渡すとふるえる手がそれを受けとる。車内灯をつけて地図を広げる。

「どこまでですか? 駅まで送りますよ。ここから歩くとずいぶんありそうですし」

大阪。いきますか、大阪?」

 宮城に入ってからずいぶん走った気はしていたが、さすがにぎょっとしてコーヒーをすする彼女の顔をみつめる。ふしぎそうな視線がこちらをちらと見る。

「あ、ええ、大阪も回るつもりですが、ずいぶん先ですよ?」

「友達がいるんです」

 ああ、家出かと得心がいき、何も荷物も持たずに海岸線を歩いていた理由がわかったような気がした。大学生ならばまだ夏休みも少しは残っているし、家を飛びだして高校時代の親友の家に転がりこむなんて算段もするだろうし、お金がないからヒッチハイクなんてことも考えるかもしれない。それでもこんなオフシーズン大阪行きの車などめったになく、それで車を乗り継ぐうちに時間切れのように雨降るひとけのない国道に取り残されたのではないか、そんなことを思う。

「どうも」

 カップが差し出されて、ポットをしまい、思いだしたように車を出す。

「とりあえず、今日仙台まで行く予定だったんです。だからどのみちそこまでは行きましょう。大阪はどうするかはともかく」

地図見ます」

 それでふたりで納得して、ヘッドライトが照らす濡れたアスファルトを見つめながら、静かなラジオに身を任せる。夜のニュースが始まり、あいかわらず政治の話題が伝えられる。それを片耳で聞きながら、ハンドルを指先で叩く。久しぶりの信号で停車すると彼女が訊いた。

「行くんですよね、大阪?」

 ちらと見るとタオルで濡れた腕をぬぐっている。青信号にあわててアクセルを踏み、それから思いだしたように言葉を繰り返す。

「ええ、ですが、大阪に着くのはずいぶん先ですよ?」

 彼女は小首を傾げるがそれも無理はなかった。

 僕は今、ながいながい旅の途中でそれは生まれてはじめてする長い旅行。先月やめた仕事で貯めたお金をはたききって、日本中をまわろうと思っていた。小さな軽と二ヶ月はふらふらできる貯金、あとは地図だけあればなんとかなるというそんな旅。そんな自分勝手ができるのはおそらくこれが一生に一度で、この旅が終われば、山形実家の酒屋を継ぐ。やっと都会のやくざ仕事から足を洗って帰ってきた息子の計画を両親は二つ返事で了承し、思う存分遊んでこいなどと、背中まで叩いて送り出した。

「どれぐらい先ですか?」

「さあ、計画決まってないんです。ふらふらしているだけで」

「じゃあ、大阪へ向かってくれないんですか?」

「え? あ、まあ」

 いいにくそうにしていると赤信号彼女と視線が合う。びっくりするほどきれいなまなざしが向かってくる。それで正直に言うことにした。

岬めぐり、してるんです。全国のあちこちの岬をめぐって写真を撮ろうと思っているんです。だから、大阪にはいつ着くかなんてわからないんです」

 彼女はきょとんとしていたが、おかしそうに笑う。

「楽しそうですね、岬めぐり。ちょっとベタだけど」

「こういうのはベタなほうがいいんです。あんまり考え込んでも面白いことなんてないんです。考えるより車を走らせた方がいい。面白そうな岬をめぐってみたほうが、ちっぽけな自分がわかるんです。考えている時間もったいない。走っている間にいくらでも考える事なんてできるんです。それに岬めぐりは、日本人青春伝統みたいなところがあるし」

「そうなんですか?」

 え、まあ、とつぶやきそれから彼女は知らないのだと気づく。

「歌があるんですよ、有名なフォークソングで、岬めぐりって歌が」

 僕はそう言って、覚えてきたその歌をうたい始める。父のカセットテープで何度も聴いた曲。子供の頃のドライブの定番で、それはとても懐かしく、自分人生を振り返っている心地になる。へたくそな歌を遠慮がちにくちずさむ。指でリズムを刻むと、やけっぱちの冒険心が刺激される。

失恋の歌ですね」

 えっと彼女を見て、ああとあわてていう。

失恋旅行している訳じゃないんですよ?」

 小首を傾げるので、少し迷って話す。

仕事やめたんです、東京の。それで実家の酒屋を継ぐんです、山形の」

 わかったのかわからないのか、へぇ彼女は呟いたがそれでも地図には目を落とし、だいぶ増えてきた街灯の明かりにそれをかざす。ここ、右です。それでだいぶ仙台市内に入ってきたことに気づく。ラジオ深夜放送になっていて、誰かの語りがイタリアの今についてしきりに話していた。彼女はもうタオルで拭くのをやめていて、少し暑い気がしたのでヒーターを弱める。海岸線をまわる旅だったからか仙台きらきらした人工の宝石のように見え、だいぶ安堵感が戻ってきて、気安く彼女に言う。

「どこかに泊まってください。お代は出すので。僕は車に泊まりますから。大阪の話は明日しましょう。どちらにしても今日は無理です」

「え? ああ」

 困ったように迷い込む彼女を眺めながら、考え込む。

(なんなんだろうなあ……、この子は……。得体が知れないというか、自分以外の世界がまったく見えてないというか。こっちがまったく見えていないような気さえする)

 まあ、でもそれは今日限りの事で、きっと彼女仙台で都合をつけて、高速を走る大阪行きの車にヒッチハイクするのだろうと、そう思ってまあこれぐらいはよいかと思う。

「でも、これ、あなたが泊まるためのお金ですよね?」

「ん……、まあ、僕も泊まってもいいのだけど、そうすると見知らぬ男と部屋は別でも同じ屋根の下っていやですよね? だったら節約した方がいいじゃないですか?」

 正直に言えば車中泊はもう慣れていたし、無理におなじところに泊まるほうが心理的な圧迫感が大きかった。なので、僕の提案は僕にとっての最善であり、これは僕の都合でそれが好ましいのであり、彼女に対して何かをしているわけではなかった。

 それでも彼女はしぶしぶシティーホテルに部屋を取り、僕はその駐車場で眠った。

 朝のラジオが鳴り、リンドバーグの歌で午前八時がやってくる。

 僕は駐車場でのびをして、体をひねってみて、コンビニででかいヨーグルトを調達してスプーンでそれをすくう。ラジオ健康体操の話で、ダッシュボード地図を眺めながら、それを聞く。何か正直仙台まで来てしまったことが、まずい気さえしてきてしまう。もうちょっと前によい岬があったのではと。ノートPCを立ち上げて、あれこれと調べはじめる。昨日撮ったデジカメ画像を移しながら、ヨーグルト片手にそれをチェックしていく。この朝の作業はあんがい楽しいコンコンと窓ガラスが鳴る。視線を上げると彼女が笑っていて、窓を下げた。

大阪までお願いします」

 どういうつもりだろうと思ってしまう。

「あなた、とても優しい人だし、それにとても善良だから」

半月ぐらいかかるかもしれませんよ?」

 彼女はにっこりと笑った。

 ■シリーズリスト

 ・女の子ひろった

 http://anond.hatelabo.jp/20100116012129

 ・これこそ逃避

 http://anond.hatelabo.jp/20100119221742

 ・すごい彼女

 http://anond.hatelabo.jp/20100123005026

 ・ふたつ恋した

 http://anond.hatelabo.jp/20100204210025

2009-10-29

http://anond.hatelabo.jp/20091029001717

この番組見てから行ったらどうかなw

http://www.ngcjapan.com/tv/lineup/prgmtop/index/prgm_cd/157


がんばってね。楽しいよ。男ですが世界一周一人旅してきました。

危険察知能力があればどこでも大丈夫だけど

寂しさに負けて旅先のふれあいとかを不用意に求めるととんでもなく危険な目に遭いますよ。

深夜のキューバ拉致されて郊外解放された時はホテルまで二時間くらいさまよって帰りました。

もちろん無一文にされて。

気をつけてねー。


# ヒッチハイクなら国内でもできますよ。明るい時間なら日本だとまぁ安全でしょう。拾う場所次第ですが。

# アメリカとかだと犯罪になったりするので気をつけて。

男はいいなぁ

男はいいなぁ、と思うことがある。

だって野宿ができるじゃないか。

私は女で、一応自分容姿レベルは把握しているつもりだ。

ものすごく可愛くもないが、特別に醜い訳でもない。

夜、一人でふらふらと歩いていれば、

酔っぱらったおっさんに「ねーちゃん何してんの?」と声かけられるレベル

そんな私だけど、一人で旅がしてみたい。

貧乏なので、バックバックでの旅。野宿したり、ヒッチハイクもしたい。

そういうのに憧れる。

でも、変な展開になったら…と思うと怖くてできない。

レイプされるかも、と考えてしまう。

実際のところどうなんだろう、色気無しでいたら性的トラブル無しで帰って来れるものなんだろうか。

アジアは無理か。国内ならOKだろうか。

ちなみに地元田舎なので、よく一人で夜の散歩に出ている。全く怖くはない。

日本は今のところそういう国なのか?よく分からない。

自意識過剰だよ!大丈夫だよ!と、誰か言ってくれ。

2009-04-18

http://anond.hatelabo.jp/20090418085314

制度的な不利」の問題を語るのに、日本だけで完結してるってどうなのよ?

例えば、他の国では外国からやってきて制度的な不利はあるのか? 例えばチュニジアからロシアに行ったとして、ロシア制度的な不利はあるのか、それは日本でのことと比べてどうなのかってのが基準じゃない?

その場合と遜色なければ、「日本における制度上の不利は常識の範囲内」ってことになるんだろうし。

全てがネイティブと同じ扱いでなければならないってこたあないと思うんだが。

前に、テレビ電波少年で、日本人青年香港人青年が、アフリカを南から北までヒッチハイクで旅をするってのがやってて、国境を渡るときに、ほとんどの国で日本人パスポートを見せると簡単にビザが降りるんだけど、中国人パスポートだと審査に何日もかかって足止めを食うってのがあったんだよ。

世界にはそういう面もあるんでさ。全ての人の扱いが統一されたりはしないよ。

2009-03-02

http://anond.hatelabo.jp/20090301034255

SF読んだらいいとおもう。

人類なんてある日ささいなことでどう転ぶかわからない。

SFではよくある設定の一つに例えると、

人類というデカイ生き物の細胞の一つが人間だとして。

一つの細胞が死んだところで「人類」の代謝は毎日続くだけだし

生きている細胞にしたところでデカイ生き物の意志なんて全く見えないまま個別に栄養を摂るだけかもしれないが、

外からみればその細胞の1つがガン細胞になって人類を滅ぼしつつあるかもしれない

幹細胞になって致命的な傷を治しているのかもしれない

そんなの生きてみなけりゃわからない。

銀河ヒッチハイク人類の大事なことを発見したり

あとファウンデーション人類の大事なことを発見したり

すでに人類はいろいろ発見してる

なんかそういうのいっぱい読んでおもしろかった

SFいいよSF

あとグレンラガンアニメ)(特に17-22話)はいいSF

2009-02-17

くだらねーーーーっ!!!!!

有線TVCM全部無視していたのを思いっきり後悔したぞ。観ておけば良かった。銀河ヒッチハイクガイドを引っ張り出す理由がよっくわかる。

http://anond.hatelabo.jp/20090217061103

2分ロボットアニメファイアボール」が面白い

http://www.youtube.com/watch?v=WVMIUN2Ipqw 1話

http://www.youtube.com/watch?v=0yVz0_DC-P0 2話

http://www.nicovideo.jp/watch/sm6168009 全話

人間は3番目、イルカは2番目----と来て、ああ、1番目はネズミだな。と思うような人には

アニメファイアボール』はお勧めかも知れない。(↑は地球上での賢さランキングの話である)

といっても、SFパロディがあるから面白いというワケではない。

その内容のくだらなさとシュールさが『銀河ヒッチハイクガイド』を好むような人には受けるだろうということだ。

以下は公式HPからの引用である

いかにも遠い未来、ありふれた惑星にて----

人類の抵抗により、

ロボットによる貴族政治が終焉を迎えようとしていた。

世界から隔離された屋敷を舞台に、

フリューゲル公爵の娘ドロッセル

そして、その執事ゲデヒトニス

二体のロボットによる他愛ない日常会話が始まる。

制作ディズニー。といっても、日本人がつくったディズニーアニメである。

だから内容は非常に日本アニメ的だ。

まずドロッセル嬢が非常に可愛らしい。外見はメダロットの親戚のようであるが

所作がいちいち演劇っぽく、棒読み口調もあいまって、独特の雰囲気を醸し出している。

言い回しも面白い。日本語以外でこの作品を見て、果たして面白さが伝わるだろうか。

そして制作陣がノリノリであるディズニーアニメ鉄腕アトムパロディなんて

完全にふざけてるとしか思えない。もちろん、良い意味でだ。

2008年公開のアニメだが、全13話で約30分と短いくとっつきやすい。

ぜひ見てほしい作品


なお、初音ミクパクリと言われることもあったが

2006年にはキャラ原型が出来ていたため(初音ミク2007年8月31日発売)

単なる偶然と思われる。


参考

http://www.disneychannel.jp/dc/program/anime/fireball/公式サイト

http://fb.xennon.nobody.jp/ファイアボール用語集

2009-01-07

http://anond.hatelabo.jp/20090107115820

なんで実家に帰らないの?

実家が無い人の方が少数派じゃないかと思うんだけど。いや知らないけどね。

電車賃くらいなら短期バイトでいくらでも稼げるし、その気になればヒッチハイクでもいける。

2008-10-03

君に逢いたくて

君に逢いたくて、学校に行った

君に逢いたくて、飛び出した

君に逢いたくて、コンビニに行った

君に逢いたくて、図書館に行った

君に逢いたくて、眠りについた

君に逢いたくて、起きた

君に逢いたくて、散歩した

君に逢いたくて、電車に乗った

君に逢いたくて、街を歩いた

君に逢いたくて、Twitter でつぶやいた

君に逢いたくて、知らない道に迷い込んだ

君に逢いたくて、ヒッチハイクをした

君に逢いたくて、千葉まで来た

君に逢いたくて、夢中で走った

君に逢いたくて、海に来た

君に逢いたくて、波を手ですくった

君に逢いたくて、涙をこぼした

君に逢いたくて、指に残る白い砂を舐めてみた

君に逢いたくて、ここまで来た

もう君に逢えなくなるよ

君のそばに行くよ

待ってて

2008-07-31

http://anond.hatelabo.jp/20080731150958

「でもまー、それって失敗しても衣食住には困らないしなー」とか思ってる自分がいた。

思ってないで、言えよ。

好ましく思っていた部分が、なんだか悲しい気分を惹起する。

悲しいなら、ちゃんと伝えろよ。

同時に、このお腹の底に溜まったモヤモヤしたものも、相当に根が深くて、正直とまどっている。

これは彼女共感してほしい、認めてほしい、理解してほしいという気持ちなんだろうか。それとも、単純なコンプレックスの発露なんだろうか…。

話せよ、納得いくまで話せよ。

付き合ってんだろうが!!!

そうやって、片方が感情を抑えつけて、ずっと溜めて溜めて溜めて溜めて溜めて溜めて....

そんなん悲しいだろうが!!!

彼女にとっては、「スイカを盗んで食べた経験」も「上京して就職するためにヒッチハイクした経験」も楽しんで聞いてくれたんだろ。

お前のことが好きなんだろ。


感情を抑えつけた付き合い方してると別れるぞ。ばーか

恋空は窓から投げ捨てて、花より男子を読め。

なんか、自分のもってるコンプレックスにちょっと泣きそうだったから増田に書き散らしてみる。

最近女の子とつきあい始めた。三月から。

彼女がいーとこ出の帰国子女アパレル系(23)。僕は宮城農村出の組み込みエンジニア(28)。

お互い異性経験ほとんどないんで、毎日が発見連続で。

お互い初めてカラオケいったり、プリクラ撮ったりで、わくわくすることが多かった。

そんで、一昨日、仕事帰りに渋谷で飲んでた時に、お互いの小学校??大学くらいの話になった。つまり、出会う前の話だ。

以下のような内容の話だった。(彼女については多少変えてはいるけど、とりあえず、全体的にこんなノリだった)

彼女 :

自分 :

話している途中で、自分の笑顔っつーか会話の調子が明らかにトーンダウンするのを感じた。

もう、すごい勢いで。

なんだか、途中から自分の話題は「お金がなかった」という笑い話に終始してしまうことに気がついた。どこかで、彼女の苦労話とかを「でもまー、それって失敗しても衣食住には困らないしなー」とか思ってる自分がいた。クソッタレな自分だ。

それ以来、彼女の「ガツガツしてるの苦手ー」とか「我先に自分が、って感じの姿勢は私ムリ。受け付けない。どうしてみんなで分け合おうって思わないのか理解できない」とか「なんで特に好きってわけでもないのに駄菓子買いたがるの?」、そういう言葉が妙に胸にちくちくと刺さる。好ましく思っていた部分が、なんだか悲しい気分を惹起する。

彼女への気持ちがまとまらない。好き、っていうか、すごく重大で深い部分に根を張った好意なのは確かだ。同時に、このお腹の底に溜まったモヤモヤしたものも、相当に根が深くて、正直とまどっている。自分はあまり感情的になったことがなくて、その感情そのものをうまく処理できていないような気もするんだ。

これは彼女共感してほしい、認めてほしい、理解してほしいという気持ちなんだろうか。それとも、単純なコンプレックスの発露なんだろうか…。

ああ。なんだか増田に書いてたらどんどん混乱してきた。

せっかくの代休をなんでこんなに無為に使ってるんだ。買って積んである恋空でも読んで、恋愛的に自分を奮い立たせるべきなのか。

2007-12-18

染み渡る 此処より寒い 窓の外 鼻水垂れる 師走の月夜

胸のビートが震えるぜーい、それっ

Yo! Yo! Come on Now! Get on Now!

バスは行ってしまった もう帰ってこない

乗り遅れた僕は一人ぼっち

ヒッチハイクなんてがらじゃない

足の裏が痛くなってきた

手がかじかんで動かない

るるる るるる 着信音

震える携帯 出たのはあの人

Yo! Yo! Come on Now! Take me Now!

2007-12-15

haiku

はてなハイクがググっても上位に出てこない。h1に「はてなハイク」って入ってないからかなぁ。

あと「ハイク」ってヒッチハイクのhikeかと思ったんだけど、綴り違うなぁ。やはり「俳句」なのか。

俳句 - Wikipedia

俳句」から「haiku」に変化したことで定型詩という決まりも無くなったんだろうか。季語という縛りはキーワードとして変わったと。

第4次ベータユーザー募集締め切りについて - はてなハイク日記

ちうか、テスタ公募って抽選とかでけへんの?て思った。7分で終了とかwww

指くわえて待ってる人多いだろうなぁ。

2007-10-04

生活と自転車

一ヶ月間、旅行してきたんですよ。外国を、自転車で。

大学生活、三度目の夏休みに。

旅行で得たものは大きかったし、いつかまた同じ国に行きたいとも思う。但し、一ヶ月間の旅行のために費やした一年間は、何だったんだろう。バイトに明け暮れて、アパートでは眠ってばかりいて、給料から家賃や生活費を引いて残った金をこつこつ貯めて、航空券だけで二十二万円が消えて、立派な十万円の自転車を用意して、滞在費もろもろで更に掛かった。これだけの金を稼ぐために何百時間と働いて、本当は、こんなことしてる場合じゃないと常に思いながら、目標に邁進する自分という像を作りあげて酔いしれながら、

一年間、何一つとして成長が無かった。旅行の計画さえなければ、たとえば車の免許を取ったり、何らかのかたちで成長を実感できていたかもしれない。でも実際のところは、旅行に関すること以外で知識を蓄えることはなく、たとえば洒落た服をまとって身なりを整えることもなく、食費を切り詰めたせいで気力がなく、何事にも無関心で、完全に引きこもりと化し、寝転がって壁を見つめたり本を読んだり、時々思い立って自転車で飛び出し、日帰りで二百キロ以上も走ったりなんかしていた。つまり俺は生活を営めない人間だったんだと思う。普通に食事をしてテレビをみて街に出かけて買物をしたり遊んだり、映画をみたり人に会ったり喋ったりということに関心のない、ひどく無愛想なやつだった。多分。

どこで間違ったんだろうな。旅行は面白かった。四十キロのキャンプ道具を積んだ自転車坂道を駆け下りると、速度計が時速七十八キロを指していて、慌てたけれどブレーキをかければ死ねると思ったから、必死で堪えた。そんな無茶をやっていたら、数日後に変速機が壊れて、自転車ごとヒッチハイクして目的地まで辿り着いた。そこは北極海に面した小さな町で、シロクマが徘徊しているためにキャンプできず、ホテルで十日ぶりのシャワーを浴びながら「あーお金が流れていくーー」と心配ばかりして、ちっともくつろげなかった。旅行に来るために節約生活していたのに、旅行でも切り詰めるなんて、と矛盾を感じた。

日本に帰ってきてからは、再び茫然自失として壁を見つめたり本を読んだり、けれど今後数年は旅行になど行かなくていいな、普通に生活を営めるようになるまでは、そう考えて「普通の生活」とやらを模索し始めたところ。何をすればよいのか判らないが、とりあえず料理をしたり、本格的に珈琲を淹れたり、まあまあ愉しんでいる。でも、生活が難しいのは、旅行と違って到着点がないからだと思うんだ。先日のアレは「北極海まで行くよ!」とか一応は目的を定めて行くんですけど、程々に生活を愉しむってのは、何をもって到着とすればよいのか。というか「珈琲うめー!」で終わりじゃないのか。もっとうまい珈琲を!とか思わない。本当、俺、生活できない、どうしよう。

程々に生活を愉しめないとなれば、何か旅行に代わる目標を見つけるしかない訳で、目下のところはアサヒカメラの月例コンテストで賞を獲ろう、とか決めてなんとなく暮らしている。目標を決めたからといって、それに向かって邁進する必要も多分ないんだと思う。息切れしない程度に。

追記1

「1ヶ月の自転車旅行をするのに1年間もバイトしてお金を貯める必要はないと思うのだが。1年もかけて何をやっていたのだ?」とブクマコメントを頂きました。全くその通りなんで俺も同意しますが、詳細は以下の通り。家賃二万三千を含めて生活費が五万、バイトの月収が八万、差額の三万×十二ヶ月=三十六万。基本的に引きこもりだから、これ以上は働きたくなかった。ていうか本当、一年もかけて何をやっていたのか。逆に、今後一年で何ができるだろう。

追記2

正確に書くと、スプロケットに泥が詰まってチェーンが引っかからなくなり、ディレイラーが回転するスポーク突っ込みディレイラーハンガーが曲がった、となります。シングルギアにしてチェーンを詰めてはみましたが、簡単に外側へ外れてしまい、まともに走れる状態でなかった。

2007-01-27

スロースタート引きこもり更生NPOドラマ)前編観た。まとめた。

基礎データ

俺が感じたテーマとかいろいろ

  • ちゃんとシステムを作れば引きこもりを救う?対策も立てられると提案?
  • その経過の具体例をドラマ中で示してみてるのだろうな
  • テクニックやノウハウも大切
  • 父親の無関心で母親が抱え込んだりする
  • やりたいことの無い人間にとって自由は苦痛
  • 開放的な家庭、近所付き合い的なおせっかいの重要
  • 感情を表に出すのが大事で、「サビつき」を落とせば戻る
  • スタッフも情が移り、どうしても入れ込んでしまうもの
  • いろんな相手とのコミュニケーションを体験するのが大切
  • ノンバーバル(非言語コミュニケーションも大切
  • いろんなタイプ引きこもり、それぞれの個性に合わせた対応が必要
  • 状況に何かしらの動きがあることが大事で、状況自体が変わらずとも効果がある
  • なにかに依存している場合、それを断ち切ると動けるようになることがある

流れ(以下長文。別にそんなに読む価値ないかな。)

導入
  • 引きこもってる部屋の外からミチルがひたすら話しかける
  • 引きこもりがキレて部屋の中で暴れる
  • 親が「なんてことするんですか」
  • ミチル「たとえ怒りでも、感情を表したときがチャンスなんです」
  • 映画を観に行く約束をした引きこもりが4時間遅れて待ち合わせ場所に来て、笑うミチル
設定
新人に説明
  • 意味ない、無駄や、と主張する新人
  • ミチル唐突に「ラーメンだとトンコツ醤油どっちが好きですか?」
  • 新人「醤油や」→ミチル「醤油のすっごいおいしい店知ってるから今度行きましょう」
  • このように“外に連れ出すきっかけ”を作る
  • 外に出られるようになったら、NPO若者寮か、一人暮らしして日常的に外と接する環境にする
シンゴについて
シンゴへの接触の流れ
  • まず手書きの手紙を出し続ける。「自分宛の封書は少しは心を動かす」
  • そのあと電話する、拒絶される、を一ヶ月くらい繰り返す
  • そのあと、手紙で予告した上で会いに行く
  • 部屋の外から一人で喋り続ける。自己紹介
  • フテ寝してるシンゴ
講演会
  • NPOの所長が語る
  • 半年や一年かけて自分の意思で出てくれるよう働きかける
  • スタッフは専門知識なし
  • 親たち「それじゃ任せられない」
  • カウンセリングや診療ではなく、近所のおせっかいさんのつもり
    • 自分の子の問題を自分たちだけで解決しようとする必要はない
  • 親たち「自分の子の問題はよそさまに任せることじゃないでしょう」
  • 親が自分で殻に閉じこもってたら、子が閉じこもっても仕方ない
シンゴへの接触つづき
  • 夜までねばり、しゃべり続けるミチル
  • 「辛いものってやっぱり…」「今日はもうこれくらいにして帰る」
  • 部屋の中で物音:シンゴトイレ我慢してて限界だった、飛び出すシンゴ
  • ミチル「こんなに粘るつもりなかったな」
NPO事務所からシンゴ母への報告電話
  • ミチルは直接親と話をしない
  • 別のスタッフが話の内容などを報告する決まり
回想
  • 父親と口論、「わかってもらいたくもない!」と言い放つミチル
  • 携帯電話の着信音に何か反応を見せるミチル
新人に車で送ってもらうミチル
  • ミチル「送ってもらわなくてもよかったんですけど…」
  • 運転手にさせられて不満げな新人
  • ミチル車から降りる、自転車見つける、新人「サビてるが油差せばまだ乗れそう」
  • ミチル「人間の感情もサビる、感情を表さないと能面みたいな顔になる」
  • 昔は“勝手にすれば”と思っていたが、引きこもりと接したらその考えが消えた
別の日、シンゴに部屋の外から語りかける
  • 担当引きこもりが一人、寮から消えた
  • シンゴ、ドアの下から「かえれ」と書いた紙をすっと出す
  • ミチル、「何かしてみたいことない?書いてみよう→『   』」と置き書きして帰る
  • 「初めて自分の感情を自分の言葉で伝えてきた」
  • シンゴ置き書きを読んで震える
  • 大学機械系の研究室の回想
    • 周りが一緒に楽しそうに機械を組むなか、一人でそれを眺める
    • シンゴぉ、何もしてないじゃんかよ、しっかりしろよー」と笑う周囲(陰湿ではない)
寮の夕食風景
  • 新人、映画に行った元ひきこもり寮生に酔っ払って絡む
    • 「俺だって死んだばーちゃんに会いてぇよう」
    • 「別にぼくの祖母は死んでないですよ」と返す寮生
    • 女性スタッフ「大丈夫ですかねぇ」と不安がる
    • 所長、「ああいうのも人生経験になる、ほっほっほ」
  • 電話が鳴り、ミチル呼ばれる:シンゴが家で暴れた
ふたたびシンゴの家
  • 新人とメガネも一緒
  • 暴れた形跡、部屋が家具も小物もぐちゃぐちゃ
  • ミチル、「入っていい?」「入るよ」「電気つけるよ」と確認しながら行動
  • 男ふたりは母親と一緒に別のところに控えさせ、ひとりで入室
  • モノローグ:彼はなぜ追い込まれたのか?
居間で親と話すふたり
  • メガネ「僕も昔、引きこもってたんですよ」
  • 「焦れば焦るほどうごけなくなるんです、よくわかる」
  • 「僕の担当もミチルさんだった、いつの間にか横に居るんですよ」
シンゴの部屋
  • ミチル、黙々と部屋を片付ける
  • シンゴ、空腹で腹が鳴る
  • ミチル、チョコ差し出すが無反応。「ここに置いとくね」
  • ガツガツ食べるシンゴ
  • 黙々と部屋を片付け続けるミチル
  • シンゴ椅子を直すなどし始める
  • モノローグ「人と人をつなぐのは言葉だけじゃない、この仕事に正解はない」
仕事でのさまざまなシーンを回想
  • 大仏のように無反応な人も居る:寝たまま何も動かない太った人
  • 饒舌な人も居る:世界がどーたらだからアナタがやってることも無駄、とか話すオタ風男
  • 個性を踏まえて訪問するのだ
回想ふうシーンだが、シンゴと触れ合うシーン
海に行くため車でシンゴを迎えに来た
事務所でミチル、新人、メガネ女性スタッフ
  • 新人「挫折ができないって何だ」
  • メガネ「挫折はやりたいことがないとできないんですよ」
  • 新人「マジメすぎる、負けても良いのに。俺なんて負けだらけだった」
  • 女性「負けが許されない雰囲気の世の中だしなぁ
シンゴ訪問、経過
  • シンゴ、背を向けてベッドに寝ている
  • ミチル「私もこの仕事がほんとにやりたいかわからない」
  • 携帯電話を持たないで許されるからやってる。携帯につらい思い出がある」
  • シンゴくんが無反応なのもつらいよ」
  • 一ヶ月くらいこの調子が続いた、と
  • 母親に「シンゴくんをひとり家に残しましょう」と提案:母親が「心配」と拒否
夜にひとり悩むミチルに所長が語る
  • ミチル「振り出しに戻っちゃった」
  • 所長「一歩進んで二歩下がったら、それは三歩だ。動くのが大事」
  • 「Noの中のYesを信じろ、100%のNoは無い」
  • 「心のどこかに隠れているYesを感じ取ったことがあるんじゃないのか」
  • ミチル、海でのやりとりに思い当たるフシ、「そうか」
  • 所長「つらいぞ、できるか」ミチル「仕事ですから」
シンゴ訪問
  • 強い調子で部屋に入り、「起きてるんでしょ、話があるの」
  • 布団をはぎとり窓から投げ捨て「ここを出て寮に入ろう」
  • 「この部屋を出ても生きていく場所があると知ってほしい」
  • シンゴ「僕はここで死ぬまで生きるんだ」
  • ミチル「親が死ぬ、友達もいない、生きていけない」
  • シンゴチョコくれたじゃないか、あんたが友達だろ?」
  • ミチル「友達とか思ったこともない」
  • シンゴ、キレてミチルを強引に追い出す
  • ねばるミチルに花瓶の水をかける、驚く母親
  • 母親「私たちにも私たちの人生がある、お前が出て行かなきゃ私たちが出て行く」
シンゴ宅、引越し
  • 母親「家は売る」と泣きながら玄関を出る。
  • 残されたシンゴ、何も無い部屋でねっころがる
  • しばらくしたのち事務所電話、「寮に入れてください」
車で迎えに来るミチル、新人、メガネ
  • 軽く気まずそうにしながら、ミチル「さ、乗って」
  • ミチルは乗らず、車が出る
  • 車内でシンゴ「なんか軽くなった、失うものが無いって気持ちいい」
  • ミチルモノローグ「たとえ私の心にちいさなキズ残っても、意味がある」
次回予告
  • 荻原聖人が理屈っぽい引きこもり、ミチル「手ごわい」
  • なんか荻原が自殺するようで、親「信頼した自分たちがバカだった」
  • 辞めようとするミチル、それに怒る新人
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