ブラックジャックの少しあと、こち亀より少し前、そんな時代に生まれた作品としてオーパーツレベルだろ。
漫画の文脈がいよいよ洗練されていく過程に出来た作品でありながらここまでスッキリとした読み味、演出意図のメリハリや視線誘導の迷いの無さは時代を考えれば異常としか言えん。
同じ時代に生まれた化け物コンテンツとして釣りキチ三平やポーの一族があるけど、これらの作品も今読むとどこかゴチャついた読みにくさがある。
だがガラスの仮面の読み易さはなんだ。
何が恐ろしいって、どのページもどの演出も「これをどういう気持で受け取ればいいのかわからない」と迷子になることが一切ないことだ。
それぞれのシーンの作中における意図がハッキリと伝わるわけだ。
この時代の漫画といえばよくあるのが、コマやページの空白を埋めるように粗雑なギャグが挟まり、迷い箸のような行儀の悪さを感じさせることだが、ガラスの仮面ではそれが極めて少ない。
これから何を描きたいのか、次に何を読ませたいのか、物語をどこに向かわせたいのか、それらが作者の中にシッカリと固まっていて、それを読者に精緻に伝える漫画的なコミュニケーション力を持っている。
何より凄いのが「この物語をただそのまま楽しませることができれば、読者はそれだけで満足するはずだ」という確固たる自信だ。
それが虚勢なのか本心なのかまでは紙面だけでは伝わらないが、ただ一直線に作品を読者にめがけて投げつける渾身のストレートのなんと鋭く重いことか。
漫画が無数の技術と文脈を身に着けた時代を生きる50年先の未来人が読んでなお、「漫画が上手い。漫画力が高い」と思わせるここの普遍的な技量、揺らぎのない精神性はなんだ。
とんでもない作品だな。
50年弱も連載して未だに完結もしないダラダラと間延びした過去の遺物だと思っていた自分が恥ずかしい。
正しく知る誰もがその完成を待ちわびる漫画界のサグラダ・ファミリアだ。
漫画力の高さが本当に狂っとる。
読んだことないけど興味持ったので今度読んでみる
https://manga.line.me/product/periodic_book_list?id=S104754&from=free&t=1723874086969 横だけど今ガラスの仮面全話無料公開してるよ
1話だけ読んだけど、絵が古臭く全然面白くない。 やっぱ手塚治虫は偉大だなぁ
映画だけど3時間のタイタニックもそんな感じだよ 『何が恐ろしいって、どのページもどの演出も「これをどういう気持で受け取ればいいのかわからない」と迷子になることが一切ないこ...
1975年の時点で既にベテラン漫画家だった 「はるかなる風と光」の後のはずだし
中山星香さんの「遥かなる光の国へ」もおすすめ
ふーんそうなのか でもガラスの仮面って アニメはそんなに出来が良くなったような記憶がうっすらと残ってる それほど演出意図が明確なものを原作にしてつまらないアニメってつくれ...
ガラスの仮面のアニメよくできてるじゃん 2回アニメ化されてるけど最近の方ね テレ玉で今放送してる もうすぐ終わるけど
横だけど 俺はリアルタイムで浜村淳が なんでこうなるんでしょうねーーーーー!!! ってガラスの仮面のアニメをラジオでディスってたのを覚えてるから 元増田が言ってるのは昔のほ...
「これをどういう気持で受け取ればいいのかわからない」 togetter でゲーム論を喋ってた人も似たことを言っていた。 プレイヤーがどういう気分になればいいのか分からない、のをダメ...