男尊女卑的な思想が一般的だった昭和から、男女平等の名の元に様々な女性優遇措置が講じられてきた平成を経て、令和となった現代、遂にまた女が叩かれるターンがやってきた。
女が叩かれるターンというと、少し語弊があるかもしれない。
正確には、女性だからと何かと優しくしてもらえる時代に生きてきたことでバランス感覚にズレが生じてしまい、既に傾きつつある現在のパワーバランスに馴染めない人間が叩かれるターンがやってきたわけだ。
先日起こった女子アナの失言解雇の件などは、正にその実例であろう。
10年ほど前であれば、女子アナがネットで男は汗臭くて嫌と言ったところで大して燃えはしなかったはずだ。あるいは、燃えたとしても注意程度で解雇される程のことでは無かったと思う。
しかし、現代の価値観に照らし合わせれば、ネットで男は汗臭くて嫌と発言した女子アナは不適切発言によって容赦なく処断されてしまう。
現代を生きる人間からすれば「当たり前だろ」と思われるこの一件だが、中には「解雇するほどのことか」「本当のことを言って何が悪い」と主張する者も少なくない。
そして皮肉なことに、この言い分は男尊女卑の時代に生きた昭和のおっさんが平成の価値観に馴染めず排除されてきた際の言い分とまるっきり一致する。
かくして女であろうと男であろうと平等にぶっ叩かれる時代がやってきたわけだが、今後はどうなるのだろう。
変化というものには大抵揺り戻しが来る。